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[ハンギョレ21] 本当に謝るならば、少なくともこの3人だけは…

登録:2014-05-07 20:57 修正:2014-05-08 06:54
大統領謝罪の真正性を感じさせるには、キム・ギチュン大統領府秘書室長、ナム・ジェジュン国家情報院長、キム・ジャンス大統領府国家安保室長(左から)等‘問題人物’を除去しなければならないという声が強い。 大統領府カメラマン団、ハンギョレ イ・ジョンア

大統領の謝罪と総理辞退では不十分
「キム・ギチュン、ナム・ジェジュン、キム・ジャンスを取り除くべき」

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の‘謝罪’を真正性があると受け止める国民は多くなかった。 5月1日<ネイル(明日)新聞>の世論調査報道によれば、セウォル号惨事と関連した朴大統領の謝罪が‘不十分だ’と答えた回答者は62.7%に達した。 チョン・ホンウォン国務総理が辞意を表明し、大統領が閣僚会議で内閣交替の可能性に言及したものの、絶対多数の国民が今回の事態に大統領が責任を全うしているとは考えていないわけだ。 どのようにすれば国民が大統領を信じるだろうか。 内閣総辞職が正しい解答ではない。 当初から内閣は‘学のない総理’と‘無力な長官’の集合だという認識が強かったためだ。 それでも、大統領の真正性を少しでも感じさせるには権力の核心で国政運営をもてあそんでいる‘問題人物’を取り除かなければならないという声が高まっている。

総理より大きな権限の‘王室長’

 筆頭は大統領を補助する最高責任者であるキム・ギチュン大統領府秘書室長だ。 ‘王室長’と呼ばれる彼は、朴槿恵政府で総理より更に大きな権限を有していると知られている。 彼は昨年8月大統領府に入城した時から国民に失望感を抱かせた。 維新憲法制定に参加し、カン・ギフン遺書代筆事件当時に法務部長官であり、釜山‘草原ふぐ料理店’事件を起こした張本人が、結局は大統領府秘書室長の席まで横取りしたことを見て、国民は何を感じただろうか。‘権力の近くにさえいれば、過去のいかなる誤りも容赦される’という恐ろしい教訓だった。 セウォル号惨事を見て、再び‘責任’とは何かを尋ねている国民に、大統領をまともに補助できなかった責任だけでなく、過去の誤りを伏せておいた責任まで今回は除去する姿を見せなければならないという指摘が出る所以だ。

 ナム・ジェジュン国家情報院長も決して省けない。 セウォル号事故が起きるまさに前日に、ナム院長は国家情報院によるスパイ証拠ねつ造事件に関して対国民謝罪を発表した。 辞退世論が沸き立ったが辞退しなかった。 事件にかかわった国家情報院職員は拘束され、国家情報院2次長は自主的に辞退したが、組織の首長であるナム院長は生き残った。 典型的な‘リーダーの責任回避’だ。 誰よりもセウォル号惨事で乗客を放り出して生き残った船長の姿を思い出させる。 今からでもナム院長が過ちに対する責任を負わせなければならないという声が高まらざるをえない理由だ。 この事件だけでなくナム院長はこれまでに‘2007年南北首脳会談会議録’無断公開、チェ・ドンウク前検察総長婚外子疑惑介入論議など、数多くの政治的行動によって批判を受けてきた。 ノ・フェチャン前正義党共同代表は「政治的責任を最大限に強く負うという次元で、特に国政混乱の主な震源地であった国家情報院長が当然に含まれなければならない」と指摘した。

 三番目はキム・ジャンス大統領府国家安保室長だ。 キム・ジャンス室長は、セウォル号事故の一週間後である4月23日「国家安保室は‘災難’コントロールタワーではない。 ‘安保・統一・情報・国防’分野のコントロールタワーである」と話し、公憤を呼び起こしたのに続き、5月1日には再び「国家安保室は災難コントロールタワーではない」と繰り返し明らかにし論議をかもした。 セウォル号惨事事態で国民の政府に対する信頼を失わせる最大の役割を果たした。 内閣総辞職だけでなく、大統領府改編の可能性まで出ている状況で、無責任な発言で物議をかもした人物をそのままに置くことは困難だというのが政界内外の大半の意見だ。

大統領が直接責任を負う方法

 人々は大統領がこの事態に直接責任を負うことを願っている。 さらに一部では‘下野’という単語まで口にしている。 しかし、この状況で大統領が席から退くのは正しくないのみならず、事態解決にも役立たない面がある。 ただし、大統領自らは政権を差し出すこともありうるという気持ちを持って国民から信頼を得なければならない時ではないだろうか。

ソンチェ・ギョンファ記者 khsong@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/635918.html 韓国語原文入力:2014/05/07 16:28
訳J.S(1991字)

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