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「指導部壊滅」未来統合党…非常対策委員会体制が荒波の中に

登録:2020-04-17 06:49 修正:2020-04-17 08:41
党指導の体制改編はいかに 
 
ファン・ギョアン辞任、シン・ジェチョル落選で「空白」 
早期の全党大会による収拾が不可避 
 
ユ・スンミン、キム・ジョンインが非常対策委員長に挙がる 
無所属で生還した「重鎮四人衆」に注目 
キム・テホ、ホン・ジュンピョは復党後に代表狙う模様
第21代総選挙で敗れたファン・ギョアン未来統合党代表が15日、国会図書館講堂に用意された未来統合党・未来韓国党の開票状況室で辞任を明らかにした後、実況室を後にしている/聯合ニュース

 かつてない惨敗で粉々に砕けた未来統合党は、新しい指導部を設けなければならない。すみやかに収拾するには早期の全党大会が不可避だが、党指導部が大量に落選して混乱している。厳しい人材難に直面した統合党が新しい指導部を設けて保守陣営の方向性を再び提示するまでは、相当期間の混乱が避け難いように見える。

 惨敗翌日の16日。統合党には静かな不安感だけが漂った。前日夜のファン・ギョアン代表の突然の辞任発表は、リーダーシップ不在の状況に追い立てた。党憲・党規には党代表の有事の場合には院内代表が代行を担当することになっている。しかし、シン・ジェチョル院内代表でさえ落選の苦杯を避けることができなかった。党指導部中で“生き延びた”のはチョ・ギョンテ最高委員(釜山沙下(プサンサハ)乙)が唯一だった。

 党の周辺では収拾策として、現指導部が一括辞任した後に非常対策委員会を構成する方法▽党指導部中で唯一の生存者であるチョ最高委員が党代表代行を引き受ける方法▽当選者の中から院内代表を前倒しで選出し、非常対策委員会の構成を任せる方法などが議論されている。

 統合党は2月、8月31日までに次の全党大会を開くことにした。新指導部が選出される時点までは院内代表が早期の全党大会を準備したり、非常対策委員会を設ける業務を担当することになると予想される。4選以上が院内代表を引き受けた前例に照らしてみると、チュ・ホヨン(大邱寿城(テグスソン)甲)、クォン・ヨンセ(ソウル龍山(ヨンサン))当選者などが候補として挙げられている。

 空白になったリーダーシップを埋めるにあたっては、公認脱落に従わず無所属で出馬して生還した「重鎮四人衆」も飛び込むだろうとの見通しが出ている。無所属での出馬の時から「生き残って党に戻る」という意志を表明してきた彼らであるだけに、近い将来入党手続きを踏むだろうとの話が出ている。4選の立場を占めたクォン・ソンドン(江原江陵(カンウォンカンヌン))とユン・サンヒョン議員(仁川(インチョン)東・弥鄒忽(ミチュホル)乙)は党の外にいるが、院内代表候補に名前が取りざたされている。

 保守の潜龍に挙げられるキム・テホ元慶尚南道知事(慶南山清(サンチョン)・咸陽(ハミャン)・居昌(コチャン)・陜川(ハプチョン))や、ホン・ジュンピョ元自由韓国党代表(大邱寿城乙)は、復党後に党代表を狙うようだ。彼らもやはり公認に従わなかった無所属当選者だが、今の統合党には「公薦不服」を批判して彼らの復党を防ぐリーダーシップさえない状態だ。

 「ユ・スンミン非常対策委員会委員長」の可能性も議論されている。ユ議員は総選挙に出馬しないまま支援遊説を行った。ユ議員は総選挙でユ・ウィドン(京畿平沢(ピョンテク)乙)、チョ・ヘジン(慶南密陽(ミリャン)・宜寧(ウリョン)・咸安(ハマン)・昌寧(チャンニョン))、リュ・ソンゴル(大邱(テグ)東甲)など自分に近い前職と現職の議員が多数当選して勢力を構築する基盤を用意した。ユ議員はこの日フェイスブックに「保守の責任と品格を守ることができなかった。白紙の上で新しい精神と新しい価値を探して保守を再建する」と今後の動きを予告した。

 キム・ジョンイン総括選対委員長も非常対策委員長の候補として口に上る。彼はこの日の記者会見で「非常対策委員長の要請が来れば役割を受けるのか」との質問に「まだ考えていない」と余地を残した。

 このような中、統合党の惨敗が、長い間の悪習慣となっている党内の派閥対立を緩和し、再建の大きな障害にはならないだろうという点はそれでも慰めとなる。既得権を行使してきた親朴系は大挙落選した。共感と論争政策センターのチャン・ソンチョル所長は、「今回の総選挙は朴槿恵(パク・クネ)前大統領が公認に関与しなかった事実上初の選挙だった。極端な親朴は公認から大挙排除されたり落選した」とし、「初当選議員が大勢入ったことで、派閥区分が無意味になり得る」と話した。

キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/937450.html韓国語原文入力:2020-04-17 02:30
訳M.S

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