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26日に南北実務接触 “当局会談”の新たな枠組み作れるか

登録:2015-11-20 23:20 修正:2015-11-21 08:32
板門店北朝鮮側の統一閣で会うことに 
会談代表の地位や場所めぐり対立の可能性も 
議題も離散家族と金剛山観光で分かれる
キム・グァンジン大統領府国家安保室長(前列右)とファン・ビョンソ人民軍総政治局長(前列左)が8月25日未明、板門店の「平和の家」で南北高位級接触を終えた後、握手している。後列右はホン・ヨンピョ統一部長官、左はキム・ヤンゴン労働党対南担当書記=統一部提供//ハンギョレ新聞社

 南北が26日、板門店(パンムンジョム)北朝鮮側地域である統一閣で当局会談のための実務接触を行うことで、20日に合意した。「8・25合意」の主な内容である南北当局会談が可視圏に入ってきた。しかし、実務接触の過程で、当局会談の形式と議題をめぐり神経戦を繰り広げる可能性もある。

 北朝鮮はこの日、電信を通じ、当局会談のための実務接触を26日、板門店北朝鮮側の統一閣で開くことを提案したと朝鮮中央通信が報じた。統一部はこれに同意する電信を北朝鮮側に送ったと明らかにした。北朝鮮による実務接触の提案は、韓国が9月21日、24日、10月30日の3回にわたり当局会談に向けての予備接触を提案したことに対する返信だ。統一部当局者は「実務接触で当局会談の開催に伴う実務問題を協議する予定だ」と述べた。韓国側の実務接触首席代表はキム・ギウン統一部会談本部長が務める予定だ。北朝鮮側は首席代表として祖国平和統一委員会(祖平統)書記局部長が出席すると発表したが、名前は公開しなかった。 2013年6月、当局会談実務接触の首席代表を務めたキム・ソンヘ書記局部長が出てくる可能性があるものと見られる。

 今回の実務接触では当局会談の時期や場所、形式、議題などを協議することになる。時期と場所は、8・25合意で「ソウルまたは平壌で早期に」と合意している。

 当局会談首席代表の“格”(地位)などの形式は、さらに敏感な問題だ。 2013年6月の北朝鮮の提案ではじめ、当局会談実務接触時の首席代表の格をめぐり対立した末、会談が失敗に終わったことがある。当時、北朝鮮がこれまで南北当局会談の前例に従って首席代表として祖平統書記局長の参加を決めたことに対し、韓国側は統一部長官の対話の相手としては釣り合わないとして、首席代表を統一部次官に変えた。すると北朝鮮側が釣り合わないと反発し、会談は中止された。

 今回も韓国側は3回の実務接触を提案するホン・ヨンピョ統一部長官名義の電信を、北朝鮮の金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長(労働党対南書記)に送ったが、北朝鮮側は同日の実務接触を提案する電信を祖国平和統一委員会(祖平統)書記局名義で統一部に送った。韓国側は「統一部長官と統一戦線部長」、北朝鮮側は「祖平統書記局長と統一部長官」の形を望んでいるのだ。8・25合意当時の高位級接触は、韓国からキム・クァンジン大統領府国家安全保障室長とホン・ヨンピョ統一部長官、北朝鮮から黄兵書(ファン・ビョンソ)軍総政治局長と金養建統戦部長が会談する「2 + 2」の形式で、この格をめぐる議論を避けられた。統一部当局者は「(格の問題を避けて通る)2 +2」など、さまざまな形が考えられる」と述べた。

 会談の議題をめぐっても神経戦が予想される。韓国側は離散家族問題の根本的な解決を優先課題としているのに対し、北朝鮮側は金剛山観光の再開と5・24措置の解除などを望んでいる。キム・ヨンチョル仁済大学統一学部教授は、「いわゆる“格”などの形よりも内容に焦点を合わせるべきだ。議題も従来の方針に縛られ、離散家族問題だけにこだわらず、全体的な南北関係の立場から当局会談に臨まなければならない」と述べた。

キム・ジンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-11-20 19:30

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/718412.html 訳H.J

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