政府が26日、南北当局会談の準備に着手したと発表したことで、南北が早期に開催することを約束した当局会談の時期と議題に注目が集まっている。政府は、李明博(イ・ミョンバク)政権当時に崩れた南北対話のシステムを立て直す準備作業に入ったと伝えられた。
政府関係者は26日、「今回の成果を出した南北高位級当局者接触の枠組みである『2+2』を含め、朴槿恵(パク・クネ)政権で南北会談システムを新たに設計している」と述べた。過去の政権で施行された当局会談システムとは異なる独自の接触の枠組みを新たに作るということだ。これまで、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権では、南北間の閣僚級会談と次官級経済協力推進委員会を大きな枠組みとし、様々な室・局長級実務会談が開かれた。また、盧武鉉政権後半には、2007年10・4南北首脳宣言以降、10・4宣言の合意を履行するための枠組みとして、南北首相会談とその傘下に副首相級の南北経済共同委員会などが新設されたが、李明博政権の発足とともに事実上廃棄処分された。
政府「会談システムを新たに設計」
金大中・盧武鉉政権当時は多様な枠組みを稼働
現政権、2+2・統統ラインを取り上げる
北朝鮮では「2+2」の臨時性を強調
議題や時期はまだ不明
北朝鮮が天安艦事件に対して謝罪したら5・24措置を解除
専門家 「閣僚級以上会って
金剛山などの懸案について包括的な議論を」
政府は、新しい会談の枠組みと関連し、今回の高位級接触で初めて披露した、韓国の大統領府安保室長と統一部長官、北朝鮮の軍総政治局長と統一戦線部長(労働党対南秘書)間の「2+2」会談を定例化する案を検討してことが分かった。また、韓国の統一部長官と北朝鮮の統一戦線部長間の「統・統ライン」を実現する案も検討していると伝えられた。2013年の南北高位級会談の開催を議論しながら、北朝鮮がカン・ジヨン祖国平和統一委員会書記局長を統一部長官の会談相手として参加させようとしたことを受け、政府はキム・ヤンゴン統一戦線部長の参加を求めた。当時は、北朝鮮が統一戦線部長は副首相級だとして拒絶したが、今回の2+2接触でホン・ヨンピョ統一部長官とキム・ヤンゴン統一戦線部長がパトナーとして会ったことをきっかけに、新たに「統 – 統ライン」の実現を検討しているのだ。しかし、北朝鮮は、今回の2+2接触を「緊急接触」と規定し、期限が設けられた一回性のものと強調しており、政府の構想どおりに進むかどうかは未知数だ。
政府は当局会談の議題と時期についてはまだ明らかにしていない。チョン・ジュンヒ統一部報道官はこの日のブリーフィングで、当局会談について「未来に関する事項は、現在準備中であり、検討中のため、詳しいことは話せない」と述べた。ただし、これまで明らかにしてきたように、5・24措置についても対話を通じて北朝鮮に謝罪してもらえたら、解除できるという立場を再確認した。チョン報道官は、「5・24の問題と関連しては、当局間会談が開かれて、その傘下でいくつかの会談が取り上げられたら、5・24の問題に関心を持っている北朝鮮から提起する可能性がある事項だと思われる」と述べた。政府では、天安艦沈没に対する北朝鮮の責任ある措置がない限り、5・24措置は解除できないという方針だ。2+2の接触で地雷の爆発に対する北朝鮮の遺憾表明を導き出したように、当局会談でも、似たような言及を引き出せるなら5・24措置を解除へと進む可能性もある。
専門家は、2+2会談や閣僚級会談で5・24措置や金剛山観光などの総合的な懸案を取り上げて、他の会談を企画する方が自然だと指摘する。それと連結して国防長官会談では、非武装地帯の衝突防止策などを議論して、経済協力の復元のための経済副総理会談、森林・母子保健支援などを議論する社会文化長官会談などにも繋げられるということだ。コリア研究院のキム・チャンス院長は「10月10日、北朝鮮労働党創建日に長距離ロケット発射の可能性が大きく、離散家族の再会を議論するための赤十字会談と当局会談は9月中に開く方が良いと思う」と話した。
韓国語原文入力:2015-08-26 19:50