逃走も不法行為指示もないのに
「3カ月が過ぎてから拘束 政治的決定」批判
「ファン・ギョアン首相就任後弾圧予想」
「パク・レグン氏がまたしても拘束された」
16日深夜12時頃、フェイスブックにパク・レグン「人権センター サラム(人)」所長の逮捕状発給のニュースを伝える速報が続々と上がってきた。セウォル号事故の真相究明を要求する「4月16日の約束国民連帯」(4・16連帯)常任運営委員であるパク氏は、今年4月の事故1周年を前後して4回にわたり追慕集会を主導した疑い(集会および示威に関する法律違反、特殊公務執行妨害など)で3カ月余り捜査を受けていた。
これに先立ちソウル・鍾路(チョンノ)警察署は、家宅捜索と召還調査まで終えた状態で検察に逮捕状を請求した。 警察は「家宅捜索をしたが関連証拠がほとんど見つからなかったので、証拠隠滅したと見られる。 追加的な証拠隠滅と逃走の恐れがある」と明かした。ソウル中央地裁イ・スンギュ令状専門担当部長判事は、「犯罪の事実が一部認められ、逃走の恐れがある」として逮捕状を発給した。
パク委員の拘束は20数年前に人権運動を始めて以来、今回で4回目だ。 彼は平沢(ピョンテク)大楸里(テチュリ)の米軍基地反対運動と、龍山(ヨンサン)撤去民惨事汎国民対策委員会の活動過程で3度拘束されたことがある。 詩人のソン・ギョンドン氏はフェイスブックに「人権運動家を拘束する国…大楸里・龍山・希望のバス、今回のセウォル号まで彼と共に連行され何度も被告人席に並んで立った」として遺憾を表わした。
小説家を夢見て1981年に延世大国文科に進学したパク氏は、学生運動と労働運動に加わり、88年に弟のパク・レジョン氏が盧泰愚(ノ・テウ)政権に抗議して焼身して亡くなった後、本格的に人権運動家の道に入った。 良心犯の釈放、拷問追放、疑問死真相究明活動から居住権、最低賃金、非正規雇用問題まで人権の地平を広げてきた代表的人権運動家だ。
弁護人は彼が集会の主催者であるだけで、不法行為を企画・指示したことはないと主張する。むしろ警察が先制的に車壁を設置し、市民が興奮した状況で催涙液の放水を行い衝突を触発した側面があると話した。
逃走することもない集会主催者を3カ月後に拘束するのは異例のことだ。 一緒に請求されたキム・ヘジン4・16連帯運営委員の逮捕状は棄却された。 キム・トクチン天主教人権委員会事務局長は、「召還調査に誠実に応じて逃走の憂慮がないのに逮捕状を発行したことは、法理的検討より政治・社会的状況を考慮したものと見られる」と訴えた。 パク氏を弁護するヨム・ヒョングク弁護士は、「16日に令状実質審査を始める時、判事が『どんな結果が出ても政治的に解釈するな』という話をした」と伝えた。 人権運動サランバン活動家のミョン・スク氏は「結果的に政治的に決定された」と主張した。 17日に鍾路警察署の留置場でパク氏に面会したキム・ナムジュ弁護士は「パク委員が『ファン・ギョアン法務部長官が首相になった後にこのような弾圧が来ると予想していた』と話した」と伝えた。
4・16連帯は「国内はもちろん国際社会にも拘束の不当性を知らせ、釈放を訴える救命運動を展開する」と明らかにした。