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グリーンピースが韓国の原発問題を紹介するホームページ開設

登録:2015-03-09 21:31 修正:2015-03-10 07:35
国内の原発事件・事故情報ホームページ開き
グリーンピースの韓国原発情報公開サイト「悪い原発物語」の画面。//ハンギョレ新聞社

「最も深刻なリスクは、『不正』...市民の情報提供歓迎」

 国際環境保護団体グリーンピースが福島原発事故4周年を迎え、原発事件・事故の問題を集めた情報公開ホームページ(「悪い原発物語」)を公開した。

 グリーンピースは9日、「市民の安全の直接的な脅威となる原発関連事件・事故が正しく知られていないうえ、専門用語が多く、市民たちが原発の危険性を体感できるのは困難なため、サイトを開くことにした」と明らかにした。

 ホームページが取り上げているのは2012年1月後に起きた、安全問題33件、不正89件、故障及び事故42件の3分野。最も顕著なのは不正の分野だ。グリーンピースは「2012年5月から2014年7月までに有罪判決が下された1審判決で事案の重要度を評価し、有意味な統計を算出した」とし 「事件の性格によって分類すると、『収賄と接待』が89件中51件で最も多かった」と説明した。

 チャン・ダウル グリーンピース気候エネルギー主任キャンペーナーは、「韓国水力原子力に蔓延した不正を清算するために選ばれた副社長でさえ、就任3カ月で賄賂の疑いで拘束された」とし「腐敗した原発業界に5000万市民の安全がかかっているのが現在の韓国原発運営の現実」だと述べた。さらに「実際に福島の事故についての国会調査報告書は、原発事故について、政府と規制機関、事業者の結託と公共経営の不在に伴う明らかな人災と評価している」と付け加えた。

 ホームページは忘れてはならない10の原発問題も取り上げ、原発の危険性を一目で見られるようにまとめた。また、韓国原発の現状と世界最悪の原発密集度、放射線が人間に及ぼす影響など、原発問題を様々な観点から可視化したインフォグラフィックも見ることができる。この内容は、韓国原子力安全技術院が運営する「原発安全運転情報システム(OPIS)」のような政府の公式サイトはもちろん、マスコミ報道、原発不正事件判決文、国内外の市民団体の声明など、散在する情報をまとめて分析し、分類したものである。

 一方、市民なら誰もが「悪い原発物語」ホームページで原発事故や故障、不正などを情報提供できる。情報提供の内容は、秘密が保証され、リアルタイムでキャンペーナーに伝えられる。チャン キャンペーナーは「国民の生命と安全に密接に関わっている原発部品の試験成績書の偽造など、最近いくつかの事故と不正が外部からの情報提供を通じて明らかになった」とし「『悪い原発物語』は、単に情報を伝えるだけではなく、意見や情報提供を受けて、市民の安全を守るのに実質的に寄与できればと思っている」と述べた。

パク・スジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.09 16:36

https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/681417.html?_fr=mt5  訳H.J

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