買いだめで“越冬”
まだ値上がりしていない免税品を攻略
安宿街には1本「300ウォン」のばら売りたばこも登場
電子たばこ販売は大幅上昇
ソウル東橋(トンギョ)洞に暮すイ氏(31)はたばこを一日一箱吸う。 “三日坊主”さえしようとしない愛煙家だ。 イ氏はこの一か月間に買い集めたたばこ150箱を旅行カバン一杯に詰め込み“越冬”を準備した。イ氏は「たばこの値段は上がったが、まだ禁煙する考えはない。ただし買い集めておいたたばこが無くなれば禁煙するかも知れない」と話した。 イ氏は免税店のたばこの値段はまだ上がっていないというニュースに、外国旅行に行く友人にたばこを6カートン買って欲しいと頼んである。
たばこの値上げを体感し始めた愛煙家のそれぞれの“生き残り”が始まっている。年末に買いだめしておいたたばこが底をついたファン氏(32)も外国へ旅行する友人に免税店でのたばこ購入を頼んだという。 フィリピン旅行に行く予定の非喫煙者キム氏(41)は会社の同僚から“たばこシャトル”を依頼された。 たばこ1カートン(20本×10箱)の価格が小売店では4万5000ウォン(約5000円)だが免税店では半値以下の1万9000ウォンであるためだ。
ソウル新林(シルリム)洞の安宿街にはバラ売りたばこまで登場した。一本300ウォンだ。 財布は軽く、受験以外にはたばこが唯一の友である受験生たちが多く買いに来る。口には合わなくともまだ値段が上がっていない外国たばこを探して吸う人々もいる。
電子たばこの販売量も急増している。たばこの値上げを契機にたばこをやめるという人の中には、先ずは電子たばこに乗り換える人も多い。 ソウル鍾路(チョンノ)のある電子たばこ販売業者は「普段より5倍以上の電子たばこが売れた。充填液より本体を新たに買う人々が多い」と話した。 この店のある店員は「最近では一日の売上が500万ウォンになったりもする」と話した。 この店では電子たばこセット(本体2個+充填液)を14万5000ウォンで売っている。 一般的な喫煙量に換算すればたばこ1カートン(4万5000ウォン)程度に該当する充填液(20~30ml)は5万~6万ウォン程度だ。