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iPhone、中国製部品の割合が3年間で半分に…アップルも「デカップリング」か

登録:2023-10-26 19:59 修正:2023-11-06 06:51
中国北京の三里屯にあるアップル売場=チェ・ヒョンジュン特派員//ハンギョレ新聞社

 先月発売されたアップルのiPhone15に中国製部品が占める割合が3年間で半分に減ったことが分かった。アップルの「生産脱中国化」が進んでいるとみられる。

 16日、日本経済新聞が報道したiPhone15 Pro Maxの部品原価分析によれば、米国製が1位で33%に達した。次いで韓国製部品が29.4%、日本製部品が10.2%、台湾製部品が9.1%で2~4位を占め、中国製部品は2.5%で5位にとどまった。

 中国製部品がiPhoneの原価に占める割合は毎年低下している。2020年に発売されたiPhone12に含まれていた中国製部品の割合は4.7%だったが、2021年のiPhone13での割合は4.5%、2022年のiPhone14での割合は3.8%に減り、今年発売されたiPhone15での割合は2.5%まで下がった。3年間で割合が半分近くに低下したということだ。

 これは、米国の中国に向けたデカップリング(供給網の断絶)、デリスキング(危険回避)政策の影響のためと分析されている。台湾海洋大学法政学院のチャン・ヤチ教授は「ラジオ・フリー・アジア」とのインタビューで「完全な脱中国化ではなくてもアップルは少なくともリスクを減らしている」として「最初はこのように巨大なサプライチェーンを中国から完全に撤収することは容易ではないと思うが、数年過ぎればデータで違いが分かるだろう」と話した。

 アップルは、中国に90%以上が集中しているアップル製品の組立工場をインドやベトナムに移す作業も進めている。アイフォンの場合、3月基準でインドで組み立てる比重が7%に達することが分かった。ただし、このような作業には相当な時間がかかるとみられる。ブルームバーグは、アップルの生産量の10%を中国外に移転するのに約8年かかると推定した。

 アップルが目立つ形で脱中国化を推進することも難しい状況だ。中国はアイフォンの販売で米国と肩を並べる1、2位の市場であるからだ。米国に次ぎアイフォン販売量2位を維持していた中国は、今年第2四半期、世界のアイフォン販売で24%を占め、米国(21%)を上回り史上初めて1位に上がった。また、中国は党と国家の市場掌握力が非常に強く、アップルが経済論理だけでは動けない条件にある。

 アップルのティム・クック最高経営者(CEO)は、今年3月に続き今月にも中国を訪問するなど、中国市場に力を入れている。16日の四川省成都を皮切りに一週間にわたったクック最高経営者の中国訪問は、最近中国当局が「アップル叩き」に出たなかで行われてため注目を集めた。中国当局は、8月に自国の通信会社ファーウェイが米国の牽制を越え7ナノメートル(nm)チップを搭載したスマートフォンを発売した後、公務員などを対象にアイフォンの使用の自制令を下したと知られている。調査によると、先月中国市場で発売されたiPhone15は、前作より中国販売量が4~5%減ったという。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1113753.html韓国語原文入力:2023-10-26 14:56
訳J.S

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