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江華住民、宣教団体がコメを入れたペットボトルを北朝鮮に送るのを阻止

登録:2020-06-08 02:33 修正:2020-06-08 07:03
7日、仁川市江華郡三山面席毛島の浜辺で。住民たちが停めた重機が未舗装道路を塞いでいる//ハンギョレ新聞社

 脱北者による対北朝鮮ビラまき問題で北朝鮮が強硬対応を宣言した中、仁川市江華島(インチョンシ・カンファド)のある宣教団体が、コメを入れたペットボトルを海から北朝鮮に送ろうとしたが、住民の反発で失敗した。既に、京畿道金浦(キンポ)の住民や境界地域の市長・郡長協議会も北朝鮮へのビラまき行為を処罰するよう要求するなど、北朝鮮へのビラまきをめぐり、反北朝鮮団体と住民との対立が激化している。

 7日の江華郡などの説明を総合すると、宣教団体「殉教者の声」は今月5日に続き、7日昼にも江華郡三山面(サムサンミョン)のミンモル海水浴場からコメを入れたペットボトルを海に流して北朝鮮に送ると予告した。同団体は5日に250本のペットボトルを送ろうとしたが、住民たちが進入路などを遮断したため、同イベントを開催できずに引き返している。

 その後、7日に再びイベントの開催が予告されると住民たちは、1トントラックで移動していた未舗装道路を重機で塞いだ。この道は正式な道路ではなく、干潟が失われることを防ぐ堤防の工事用の道路だ。

 席毛島(ソンモド)のある漁民は「北朝鮮が挑発してきたらどうするのか。住民は不安だ。自制してほしい。それに席毛島海岸に打ち返されて押し寄せてきた数多くのペットボトルからひどい悪臭がするが、住民が回収するのには限界があるので環境被害がひどい」と訴えた。

 ペットボトルを海に流して送ることのできる引き潮が終わっても宣教団体の会員らが現れなかったため、3時間あまり待った住民たちは三々五々帰宅した。警察は同日、宣教団体がイベントを予告した現場周辺に私服警官を配置したが、住民と宣教団体の衝突はなかった。

 席毛3里のチェ・ミンギ里長(61)は「ペットボトル流しが数年間続いているため、席毛島一帯の環境汚染が深刻だ。特に北朝鮮の脅威が高まっている時期には不安を感じる住民が多い。ここに生活の基盤がある住民の立場を考慮して、イベントは自制してほしい」と呼びかけた。

 5日には、別の境界地域である京畿道金浦市の住民たちが「対北朝鮮ビラまき行為を処罰できる法令の制定」を政府と国会に求めている。同日、境界地域の市長・郡長協議会も「対北朝鮮ビラまき行為を中止させてほしい」との建議文を統一部長官に提出している。

イ・ジョンハ、パク・ギョンマン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/948273.html韓国語原文入力:2020-06-07 18:13
訳D.K

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