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時間割に沿って85万人がアクセス…9日からオンライン授業開始

登録:2020-04-09 06:33 修正:2020-04-09 11:18
高3・中3…今日オンラインで始業 
予めサイトにアクセスし、動画ルームのパスワード設定 
セキュリティ弱いアプリを使用しないなど 
教育部、10の実践守則を提示したが 

機器の確保やアクセス集中によるダウンなど 
しばらくは教育現場での不便さを訴える声あがる可能性も
新型コロナウイルス感染症の影響で中学3年生と高校3年生を皮切りに、全国の小中高校が順次オンラインで授業を開始することにした中、8日午前、ソウル龍山区漢江路の龍山工業高校の自動車電気電子実習室で生徒らが授業用動画を撮影している=イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 全国の高校3年生、中学3年生が9日、「オンライン始業式」を行う。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)状況で緊急に用意された非常手段であるため、当分の間、教育現場で不便さを訴える声が上がるのは避けられない見通しだ。

 1次的にオンラインで授業を再開する全国の高校3年生は約44万人、中学3年生は約41万人だ。16日からは高校1~2年生や中学1~2年生、小4~6年生が、20日からは小1~3年生が順次オンラインで授業を再開する。遠隔授業も正規の授業であるため、生徒らは決められた時間割に沿って学業を行わなければならない。例えば、ある高校の3年生の遠隔授業の時間割を見ると、1時間目は「教育放送」(EBS)の講義を見てコメントなどでコミュニケーションする「文学」、2~3時間目は講義と共に問題を解く「数学」、4時間目は学年共同授業で映像を見ながら行う「体育」、5時間目はそれぞれ選択した講義を聞いて用語解説集を作成する「探求領域」、6時間目は修学能力試験(日本のセンター試験に当たる)特別講義を見て教科ルームで質疑応答を行う方式の「数学」の授業が計画されている。

ある一般高校の4月9日の遠隔授業時間割=資料:教育部//ハンギョレ新聞社

 しかし、遠隔授業は登校授業のようにリアルタイムで出席を強要するわけではないため、生徒らが裁量を持って自分の学習を管理する可能性が高い。学校現場では、「リアルタイム双方向」の授業にこだわるよりは、講義動画を見せたり(「コンテンツの活用」)、課題を遂行させる(「課題遂行」)方式を適切に組み合わせて運用することが考えられる。

 教育部と科学技術情報通信部はオンライン始業式前日の8日、遠隔授業に備えて守らなければならない教師と生徒の実践規則10条を発表した。リアルタイム双方向授業のために開設したテレビ会議ルームに暗証番号を設定することや、セキュリティが弱いアプリはなるべく使わず、知らない人から送られた電子メールとメッセージは開けない方が良いなど、「安全な使用」方法が盛り込まれた。できるだけ学習サイトに予めアクセスし、教育資料は有線・無線インターネットを活用して前日にアップロードあるいはダウンロードした方が良いなどの「円滑な使用」に関する内容も含まれている。

 一部では、生徒らが遠隔授業の途中、先生や友人らを無断で撮影し、これを配布するなど、性的に悪用しかねないという懸念も示されている。このため、実践規則には「授業中に先生や友達を撮影したり、無断で撮影した映像を配布しない」ことも含まれた。これに先立ち、教育部は「遠隔授業時の教師の個人情報及び教権保護方案」を発表し、もし生徒が授業動画中の教師の顔を偽造・変造して配布するなど教育活動を侵害する場合には、「教員地位法」に基づき、退学措置を取ることもできると述べた。

 このほか、遠隔授業に接続できるスマート機器の確保や、同時アクセスの急増などでサーバーに異常が来す可能性なども懸念されている。これに対し、教育部関係者は「スマート機器は教育脆弱階層の生徒全員に貸し出しが可能であるほど確保しており、EBSサーバーなども300万人が同時アクセスできるように増設した」と述べた。ソウル地域の高校のある教師は「今のオンラインでの授業再開は『苦肉の策』のようなものだ。ただし、教育現場では今回の事態を教育の質を高める契機にすべきだという認識が強い」と述べた。

チェ・ウォンヒョン、イ・ユジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/936217.html韓国語原文入力:2020-04-08 20:07
訳H.J

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