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「国家情報院-統一戦線部」南北の非公式意思疎通の窓口が水面上に浮上

登録:2018-02-23 02:16 修正:2018-02-23 16:55
ソ・フン-金英哲が南北接触の司令塔に 
キム・サンギュン2次長-メン・ギョンイルは実務補佐 
統一部-祖平統の公式ライン以外にも重大な役割
水面上に浮上した南北の疎通窓口//ハンギョレ新聞社

 平昌(ピョンチャン)冬季五輪を機に南北連絡チャンネルが復元されたのに続き、水面下のチャンネルまで事実上水面上に浮上した。過去、水面下で主要交渉を導いた“チャンネル”を公開し、前面に出したのは、現在の対話局面を逃さないという文在寅(ムン・ジェイン)大統領の強い意志が反映されたものと見られる。

 大統領府関係者は22日、金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長兼統一戦線部部長が25日に訪韓することを明らかにし、「ソ・フン国家情報院長が(金副委員長の)カウンターパート(相手役)になるのではないかと思う」と述べた。北朝鮮で統一戦線部長の地位は、韓国側の国家情報院長に当たるためだ。同関係者はソ院長と金副委員長が面会する可能性についても、「やはりカウンターパートだから、会う可能性があると思われる」と話した。大統領府で慣例上非公開協議を行ってきた「国情院と統一戦線部」ラインを公開したのだ。

 ソ院長と金副委員長はそれぞれ文大統領と金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の対北朝鮮・対南関連の“実力者”として知られる人物だ。ソ院長は、文大統領が今月10日の金与正(キム・ヨジョン)党中央委員会第1副部長と金永南(キム・ヨンナム)北朝鮮最高人民会議常任委員長と面会した際、同席した4人組の一人であり、対北朝鮮特使として有力視されている。ソ院長と金副委員長は今後、文大統領と金正恩委員長の代理人で南北関係を率いる司令塔の役割を果たすものとみられる。

 今回、平昌五輪期間中に実質的な南北協議を進めてきたのは「キム・サンギュン国情院2次長-メン・ギョンイル統一戦線部副部長」ラインだ。平昌五輪の開幕を控えて訪韓したメン副部長は、その後今まで韓国に留まり、キム次長と水面下で協議を進めてきたという。彼らはソ院長と金副委員長を補佐し、実務協議を担うものとみられる。

 平昌五輪を契機に復活した「統一部-祖平統(祖国平和統一委員会)」ラインも、南北関係を主導する主要な柱となっている。これまで「国情院-統一戦線部」ラインが水面下の調整を終えると、「統一部-祖平統」ラインが公開協議を進めてきた。「統一部-祖平統」が公式チャンネルに当たる。チョ・ミョンギュン統一部長官とリ・ソングォン祖国平和統一委員会委員長は先月9日の南北高官級会談の際、双方の首席代表として顔を合わせたのに続き、金与正副部長の訪韓の際も一緒にいる姿が捉えられた。リ委員長は25日、第2次高官級代表団の一員として今月だけで2回目に韓国を訪れる。公式協議の実務は先月17日に開かれた南北高官級会談の実務会談首席代表を務めたチョン・ヘソン統一部次官とチョン・ジョンス祖国平和統一委副委員長が引き継ぐものとみられる。ヤン・ムジン北韓大学院大学教授は「平昌期間を通じて国情院と統一戦線部が引き続きチャンネルを維持し、コミュニケーションを取ってきた結果であろう」と話した。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/833329.html韓国語原文入力:2018-02-22 23:03
訳H.J

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