登録 : 2017.10.27 23:13 修正 : 2017.10.28 09:53

1審判断覆し…罰金1000万ウォン宣告 
「被害者が特定され名誉毀損に故意性がある」 
事実摘示範囲広げ虚偽性を認定 
朴裕河教授「先入観に基づいた判決…上告する」

朴裕河世宗大教授が昨年12月20日、ソウル市広津区のソウル東部地裁で開かれた「帝国の慰安婦」名誉毀損事件の結審公判に出席するため法廷に向かっている=キム・ポンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社
 日本軍「慰安婦」被害者の名誉を傷つけた疑いで、1審で無罪を宣告された『帝国の慰安婦』の著者である朴裕河(パク・ユハ)世宗大学教授(60)が、控訴審で罰金刑を宣告された。

 ソウル高裁刑事4部(裁判長キム・ムンソク)は27日、名誉毀損の疑いで裁判に付された朴氏に無罪を宣告した原審を破棄し「歪曲された事実を摘示し、自分たちの意思に反して性的奴隷の生活を強要された被害者に計り知れない精神的苦痛を抱かせた」として、罰金1000万ウォン(約100万円)を宣告した。ただし、裁判所は「朴氏が被害者に苦痛を加える目的を持ってしたことではなく、学問と表現の自由が萎縮してはならないという点を考慮した」と明らかにした。

 朴氏は『帝国の慰安婦』で、日本軍「慰安婦」に対して「日本軍と同志的関係であった」、「日本帝国による強制連行はなかった」などの趣旨で虚偽の事実を記述し、慰安婦被害者の名誉を傷つけた疑いで起訴された。1審裁判所は、検察が『帝国の慰安婦』で名誉毀損表現として起訴した35カ所のうち30カ所は朴教授個人の意見を表明したに過ぎないと見た。また、事実摘示であると判断した5カ所は、被害者が特定されなかったり名誉を傷つける内容ではなかったとの理由で無罪と判断した。

 控訴審の判断は違った。まず裁判所は、事実摘示表現を1審より多い11カ所で認めた。また、クマラスワミ前国連経済社会委員会人権委員会特別報告官など国際機構の研究報告書と河野談話を引用して、日本軍「慰安婦」の大部分が自身の意思に反して動員され、その過程で日本軍が直・間接的に関与した事実が認められると指摘し、朴氏はこれとは異なる虚偽の事実を記述したと見た。裁判所は「朴氏は断定的表現を使って『朝鮮人慰安婦』が自発的に性売買をしたとし、日本軍に協力して共に戦争を遂行したと受け止められるように叙述した」として「これは(国際機構などが認めた)客観的事実と異なる」とした。

 裁判所は朴氏の行為による被害者は特定されると見た。1審裁判所による「多くて数十万人に達する慰安婦全体に対して記述したものであり、被害者を特定して名誉毀損したものではない」との判断を覆した。裁判所は「韓国政府が1993年に『慰安婦』被害者支援事業を始めて以来、登録された『慰安婦』のうち現在の生存者は36人に過ぎない」として「読者としては日本軍『慰安婦』は『朝鮮人日本軍慰安婦』全体よりは自身が『慰安婦』だったと明らかにした被害者を想起する」と指摘した。
朴裕河教授が7月11日、ソウル鍾路区大韓出版文化会館で開いた記者懇談会で著書『帝国の慰安婦』日本語版を掲げて見せている//ハンギョレ新聞社

 裁判所はまた、朴氏には名誉毀損の故意もあったと見た。裁判所は「朴氏は各種の国際機構の報告書などを通して、ほとんどの朝鮮人『慰安婦』の強制動員および日本軍関与の事実を知っていたにもかかわらず『自発的な志願』などと受けとめられる内容を断定的に表現した」として「自身が虚偽の事実を摘示して被害者の社会的評価を阻害しかねないことを知っていたと見られる」とした。

 朴氏は直ちに「先入観だけで下された不当な判決」と反発して、上告の意向を明らかにした。彼女は宣告直後に記者たちと会い「慰安婦問題は依然として学界で研究中の主題」として「裁判所が事実を摘示したと判断した内容も司法府が(出てきて)別の意見を前提に判断したもの」と主張した。彼女はまた「慰安婦被害者の中で匿名を要請した方も多く、私も戦場で命を失った方々を念頭に置いて(本を)書いた」として、被害者が特定されるという裁判所の判断にも反論した。さらに「海外のマスコミも大韓民国の司法府が公正な判決を下すかに注目しているが、韓国人としてこうした判決が下さたことを非常に残念に思う」と話した。

ヒョン・ソウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-10-27 20:10
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/816333.html 訳J.S(1835字)
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