「国政壟断」の(容疑を受けている)チェ・スンシル氏(61・拘束起訴)の娘のチョン・ユラ氏(22)が31日強制送還され、仁川(インチョン)国際空港に入国した。チョン氏は梨花女子大学の学士不正とサムスン特別恩恵支援などについて「サムスン電子の乗馬員支援は様々な対象のひとつだと思った」、「朴槿恵(パク・クネ)前大統領と母(チェ・スンシル氏)との間にどんなことが起こったのか知らない。悔しい」とし、国政壟断と関連した容疑を全面否定した。
チョン氏が乗っていた航空機は、この日2時40分に仁川空港に到着した。チョン氏は機内で簡易入国手続きを終えた後、3時15分頃法務部護送チーム2人とともにボーディングブリッジの方に姿を現した。チョン氏は強制送還の異議を撤回したことについて「(23カ月になる)息子が家族と離れてあまりに長い間一人でいた」とし、「(国内に帰ってきて)立場を伝え、誤解も解いたほうが良いだろうと思った」と説明した。
サムスンから特恵を受けたという疑惑については「特にそのように考えたことはない。サムスン電子乗馬団がまた支援して、6人支援しているがそのうちの一人であるとばかり思っていた」とし、関連事実を否定した。また、チョン氏は「ヨーロッパ滞在費用もどこから来たのかは、中で子どもだけを世話していたので私はよく分からない」と答えた。朴槿恵前大統領、チェ氏とつながる賄賂の輪に関わったのではないかという質問にも「母と大統領とにどんなことが起こったのかひとつも知らないのに。私は少し悔しい」と言い、「特恵を受けたというが、知っている事実はほとんどない。ずっとパズルを合わせているが、うまくつながることがない時もある」と強く否定した。
梨花女子大学学士の不正と関連しても「私は学校に行かなかったため、入学の取り消しは当然認める。専攻が何なのかも知らないし、一度も大学に行きたいと思ったことがないため、入学取り消しについては申し上げることがない」とし、「申し訳ない」と謝罪した。この過程でチョン氏は軽い笑いを見せた。
梨花女子大学入学過程でメダルと乗馬服を着て面接に臨んだという疑惑については、積極的に釈明した。チョン氏は「メダルを持っていったのは、大学入学査定官に(問題にならないかを)聞いてみて持っていったものであり、梨花女子大学だけでなく、中央大学の面接にも持って行った」と話した。また、乗馬服を着て行ったという疑惑については「私が着たのではなく、他の友達が着た。(当時私は)妊娠中だったので服が合わなかった」とし、事実と異なると話した。
チョン氏は母親のチェ氏と関連した応答を述べながら涙を見せることもあった。チェ氏の裁判過程を知っているかという取材陣の質問にチョン氏は「母はまだ刑を受ける裁判をしていないという話を聞いた」と話した。
チョン氏は「お金も実力だ」という発言が議論をかもしたことについて、「お金だけで馬に乗っているという言葉を周りからあまりにもたくさん聞いたので、かっとなった気持ちと悔しい気持ちで(お金も実力だという言葉を)書いたが、本当に申し訳ないと思います。私も赤ちゃんがいるが、我が子がそんな話を聞いたと思うと(後悔する)」と話した。