「THAADが私たちの村に配備されるだけでも腹が立つのに、金まで払えだと? 韓国は金は払えないから米国に持って帰れ」
THAAD(高高度防衛ミサイル)が配備された慶尚北道星州郡(ソンジュグン)草田面(チョジョンミョン)韶成里(ソソンリ)の婦人会長イム・スンブンさん(61)は28日「あきれた」として、このように話した。彼女は「最初は黙って米国が設置するからと言っておきながら、今になって金を払えとは情けない」と批判した。
この日午後、星州と金泉(キムチョン)の住民たちは、ドナルド・トランプ米大統領が韓国にTHAAD配備費用として10億ドル(1100億円)を要求した事実をマスコミ報道を通じて知った。韓国国防部がこれを否定すると、住民800人あまりが参加しているカカオトークのグループチャットルームには「売国奴」、「国防部の間抜けども」のような文が上がってきた。「THAAD配備撤回星州闘争委員会」のキム・チュンファン共同委員長(57)は「THAAD配備は正常になされたことが一つもないようだ。米大統領は図々しく10億ドルを要求したのに、国防部がそんなことはないと言うのは話にもならない」と明らかにした。「THAAD配備反対金泉市民対策委員会」のパク・ヒジュ共同委員長(48・金泉市議会議員)も「韓国は米国の要求に言われるままに上納しなければならない植民地か」と話した。
THAAD配備撤回星州闘争委員会、THAAD配備反対金泉市民対策委員会、円仏教星州聖地守護非常対策委員会、THAAD韓国配備阻止全国行動、朴槿恵(パク・クネ)政権退陣非常国民行動はこの日午後4時、ソウル鍾路区(チョンノグ)光化門(クァンファムン)の世宗大王像前で緊急記者会見を行い、韓国と米国の政府を強く批判しTHAADの撤去を要求した。
これらの団体は「米国のトランプ政権は米国と日本を守るために、韓国の平和と安保を脅かし、韓国経済に深刻な打撃と負担を抱かせるTHAAD配備を強制して、さらにTHAADの費用まで払えと言う。不法と違法、小細工と嘘でTHAAD配備が強行されたことが改めて確認された」と指摘した。これらの団体は「韓国の主権と生存を脅かす米国の覇権的態度を強力に糾弾し、THAAD配備強行を直ちに中断することを強く求める。THAAD配備強行の先頭に立ってきたキム・グァンジン大統領府国家安保室長、ハン・ミング国防長官、ユン・ビョンセ外交部長官は直ちに辞任することを要求する」と明らかにした。