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北朝鮮、経済制裁でも予算の歳入・歳出を4〜5%増加と予想

登録:2016-03-31 23:34 修正:2016-04-01 08:51
平壌=資料写真//ハンギョレ新聞社

 韓国と米国をはじめとする国際社会の多角的な貿易・金融制裁にもかかわらず、北朝鮮は今年の国家予算の歳入が昨年より4.1%増えると予想し、昨年より5.6%増やした国家予算の支出案を確定した。今年の国防費予算の割合は昨年より0.1%ポイント減少した15.8%に決定された。

 北朝鮮の最高人民会議常任委員会は30日、平壌の万寿台(マンスデ)議事堂で第13期第9回総会を開き、このような内容が盛り込んだ「最高人民会議常任委員会政令、朝鮮民主主義人民共和国主体105(2016)年国家予算について」を採択したと、北朝鮮官営の朝鮮中央通信が31日に報じた。

 北朝鮮は今年の経済貿易におけるレント収入が4.1%増加しており、取引収入金や国家企業の利益金、共同団体の利益金、不動産使用料、社会保険料、財産販売および価格偏差収入、その他収入などが昨年よりそれぞれ1〜4%ずつ増加すると予想した。これをもとに、今年の国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁決議2270号などにもかかわらず、国家予算の歳入が昨年より4.1%増えるという見通しを立てた。このうち中央予算の歳入は76.8%、地方予算の歳入は23.2%と明らかにした。

 国家予算の歳出は5.6%増やす計画だ。基本建設部門で13.7%を増やし、工業や農業、水産、森林、科学技術、教育、保健、教育、文化などすべての部門での投資を約4〜8%増やすことにした。歳出総額の15.8%は国防費に割り当てられたが、慣例通り具体額は明らかにされなかった。

 一方、北朝鮮は、昨年の国家予算の歳出総額の15.9%が国防費に、47.5%は経済強国の建設と人民生活の向上に、36.6%は、教育や保健、体育、文化建設などに執行されたと発表した。

 北朝鮮は、通常、毎年4月に数百人の代議員が参加する最高人民会議を開き、予算と決算の審議や決定などを行ってきたが、今年は異例にも常任委員会委員10人を中心に(予算関連)行事が進められた。5月初めに予定される労働党第7回大会を考慮し、略式で行われたものとみられる。

キム・ジンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-03-31 16:49

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/737692.html 訳H.J

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