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ソウル駅プラットホームまで乗用車で乗りつける韓国首相

登録:2016-03-22 00:06 修正:2016-03-22 07:13
黄教安首相がソウル駅のプラットホームまで乗り付けた黒のエクース乗用車 =匿名の読者提供//ハンギョレ新聞社

 黄教安(ファンギョアン)首相が公式日程のない日に列車を利用するためソウル駅のプラットホームにまで官用車で乗り付け、ひんしゅくを買っている。 「過剰儀式」ではないかと指摘されている。

 21日、ハンギョレの取材と首相室の回答を総合すれば、黄首相は20日午後8時にソウル駅を出発するKTX171便の2号車特室に乗り、首相世宗(セジョン)公館のある世宗市に行くため忠清北道五松(オソン)駅まで移動した。 黄首相はソウル駅まで黒のエクースに乗ってきたが、この官用車は列車が出発する前にソウル駅プラットホーム上まで進入し、黄首相を下ろして外へ出た(写真参照)。当時同じ列車に搭乗したというある市民は、ハンギョレに「乗用車が到着すると、警護員と見られる人たちが列車に向かってプラットホームに走り込んでくる乗客を遮った。 その後、黄首相が乗用車から降り、ゆっくりと列車に歩いていき乗った」と話した。 彼は「他の乗客まで遮るほど急な用務があったのかも知れないが、権威主義時代のようなやり方ではないか」と話した。

 コレイル(韓国鉄道公社)によれば、ソウル駅は一部の空間に車がプラットホームまで進入することができる。 しかし五松駅は車両が進入できないため、この日五松駅で降りた黄首相も駅の入口まで歩いて行き車に乗ったという。 黄首相の「プラットホーム搭乗」に対してコレイル関係者は、「首相などの警護・儀式はセキュリティーを守らなければならない領域であり確認することはできない」と明らかにした。

黄教安首相がソウル駅のプラットホームに降りた後、黄首相の乗用車が向きを変えている =匿名の読者提供//ハンギョレ新聞社

 しかし「過剰儀式」との指摘もされる。 立法、行政、司法の要人の儀式を担当したある関係者は「駅のプラットホームまで官用車で乗り付けるケースは初めて見た。極めて緊迫した状況でなければそんなことはしない。 要人が緊迫した状況で空港を利用する場合には、滑走路内に車で入るケースはあった」と話した。 また彼は「いくら儀式だといっても、市民の不便を最小化しなければならないので、黄首相も車から乗り換えなければならない列車を利用するより、信号操作など警察庁の協力を得られる車だけで移動するなり航空便を利用する方が良いのではないか」と付け加えた。

 国務総理室は「21日午前、国防科学研究所訪問など世宗室の日程に参加するため、前日に黄首相が首相官用車に乗ってソウル駅まで移動し該当列車を利用した」として「市民の不便を最小化する範囲内で警護の観点から取った措置だったが適切性を検討してみる」と明らかにした。

キム・ソンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/736012.html 韓国語原文入力:2016-03-21 16:56
訳J.S(1297字)

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