「万人万色」に20・30代の50人余が参加
「国定化強行が研究者を結集させ
公論の場が脆弱ならば発言権は一層萎縮」
ネット放送・ポータル連載で大衆と接触
「10月中旬に歴史教科書国定化に反対する若手歴史研究者がカカオトークとチャッティングルームに集まり『私たちにできること』を模索し始めました。 歴史解釈の多様性と歴史研究の専門性を指向する公論の場を作るところまでは来ましたが、歴史学界では1980年代後半に韓国歴史研究会と歴史問題研究所が創立された後、約30年ぶりの新しい動きです」
「万人万色研究者ネットワーク」(以下、万人万色)のペク・スンドク共同代表は24日、ハンギョレとの電話インタビューで、前日にソウル麻浦区の「創造と批評」西橋ビルで創立総会を開いた集いの趣旨を説明した。 ペク代表は1983年生まれで、同年代の1980~90年代序盤生まれの歴史学を専攻する大学院生と少壮学者50余人が発起人名簿に名前を掲げた。 まだ韓国社会と大学で地位を確立できず各自の学校または学会・研究会に閉じ込められていた若手研究者が歴史教科書の国定化を契機に一堂に集まって声を上げることにした。
万人万色の会員たちは昨年10月、政府の歴史教科書国定化発表以後、多様な形態で反対意見を述べてきた。 国定化行政予告期間に行った反対意見書提出と認証を始め、街頭行進、集会参加、全国歴史人大会開催、教育部抗議訪問を行った。 万人万色は創立総会の資料集で「朴槿恵(パククネ)政権は憂慮した通り、歴史教科書の国定化を強行したが、この事態は行動し実践する学生・市民・研究者のエネルギーを結集させる契機になった」と説明した。
韓日政府の慰安婦犯罪に対する一方的合意と、労働法改悪試図など国定化以後に相次いだ政府の政策は、万人万色の苦悩を多様な社会問題に拡張する重要な分岐点になった。 ペク代表は「若い歴史研究者の間で国定教科書のみならず公論の場自体が危機に瀕しているという憂慮が高まった」として「公論の場が閉鎖され脆弱になるほど後続世代は発言権を持ち難くなるので、緩い形態でも二者択一の代案となる公論の場を形成しようという議論が交わされた」と話した。
万人万色は国定化に反対し歴史学界の最新研究成果を大衆と共有する“若い方式”の活動を構想している。 ネット放送を通じて歴史学の知識を大衆にわかりやすく伝え、3月中旬からはポータルサイトのダウムを通じてストーリーファンディングで「早わかり韓国史」を連載する予定だ。