朴槿恵(パク・クネ)政権の韓国史教科書国定化方針に対して1万5千人の教師が「維新時代に回帰しようとする試み」として反対宣言文を出した。 大学教授の反対声明も相次ぎ、市・道教育監(教育委員長に相当)も政府に繰り返し教育課程改定の再検討を促すなど各界の反発が強い。
全国教職員労働組合(全教組)は17日、ソウル光化門(クァンファムン)の政府ソウル庁舎前で記者会見を行い、「朴槿恵政権は韓国史教科書国定化推進を直ちに中断せよ」という趣旨の教師宣言文を発表した。 宣言にはビョン・ソンホ全教組委員長を含め組合員と非組合員を合わせた1万5701人の教師が参加した。 韓国史教科書国定化と関連して、教師たちの集団的反対意見発表は2日の歴史教師2000人余の反対宣言に続き2回目だ。
教師たちは宣言文で「日帝強制占領期間や李承晩政権下でもなかった国定教科書体制による歴史教育は、維新時代に導入されたが韓国社会の民主化とともに清算された旧時代の遺物」とし「検認定体制は民主主義発展過程の産物であり、反独裁闘争の成果」と明らかにした。 教育部が国定教科書を導入したならば「2015改正教育課程」の適用時期である2018年を一年前倒しした2017年からこれを普及させると明らかにしたことに対しては「朴槿恵大統領お任期最終年であり、朴正煕独裁者の出生100年を迎える年であり、教育が政治的利害関係に振り回される明白な事例」と批判した。
これに先立つ8、9日、韓国史教科書国定化に反対する共同声明を出した全国14市道の進歩指向の教育監も、17日あらためて意見を集約し「国定化を含め2015年教育課程改定を中断せよ」と明らかにした。 教授たちも反対声を続けている。徳成女子大、釜山大、高麗大などで国定化反対宣言を出したのに続き、この日、西原大教授47人が声明を出して「朴槿恵政権の韓国史教科書国定化試図に断固反対する」と明らかにした。