登録 : 2015.09.14 00:17 修正 : 2015.09.14 08:27

 教育混乱・社会的葛藤惹起
 歴史の多様な解釈は文明国の常識
 政権の好み通りに教科書変わる憂慮

韓国史教科書国政化に対する報道機関の社説//ハンギョレ新聞社
 1年半にわたる朴槿恵(パク・クネ)政権の「韓国史教科書国定化」推進作業を黙って見守ってきた保守指向のメディアまでが最近数日間いっせいに「国定化反対」側に態度を整理した。 中央日報が4日付の社説(「歴史教科書、国定発行は代案になりえない」)に続き、9日付イ・ハギョン論説主幹のコラムで論陣を張り、10日付の文化日報と世界日報がそれぞれ国定化反対の社説を載せた。 東亜日報は9日、1、10面記事で国定化に批判的な論調を明らかにした後、11日付社説で「国定化は最後の代案でなければならない」として遠まわしに国定化推進に反対した。

 12日付朝鮮日報の事実上の国定化反対の社説は、国定化を強行する内部方針を定めた政府・セヌリ党に向けた保守マスコミの“最後の苦言”と言える。 保守マスコミが前面に掲げた主な国定化反対の理由は、国定化が世界的な流れに逆行するという“大義”と生徒たちが政権の好みに振り回される教科書被害を抱え込みかねないという“憂慮”だ。 国定化を生半可に推進すれば逆風にあいかねないという現実的な計算も排除できない。

■歴史解釈の多様性

 中央日報はイ・ハギョン論説主幹の「国定教科書では絶対に鄭周永(チョン・ジュヨン)は作れない」というコラムで「一つの歴史的事実に対して別の観点で解釈し討論することは文明国の普遍的常識」とし、「それでこそ多元的価値と創造性、想像力が拡大する。 歴史解釈の権利を国家が独占することは、このすべての長所を放棄すること」と強い語調で批判した。 続けて「他人とは別の見方をし、逆から見ることにより想像力が花開き創造が生まれる。子供たちに正解だけを丹念に覚えさせれば行き詰まった社会、死んだ社会になる」と付け加えた。 文化日報も「歴史教科書、国定ではなく執筆基準・検証の強化が正しい」という社説で「『学校では歴史は同一に教えなければならない』というファン・ウヨ副首相兼教育部長官の主張からして短見」とし「歴史において事実は一つだが、その解釈までが画一的ではない」と指摘した。

■拙速推進

 朝鮮日報の社説のタイトルは「韓国史教科書、“国定”を押しつけられるほど十分準備ができたのか」だ。 朝鮮日報の結論は、「準備ができていない」ということだ。 朝鮮日報は「教育部が国定化する場合、教科書執筆・検討・配布を1年半で終わらせるということは、手抜きして作った国定教科書を配布するということに他ならない」と批判した。 東亜日報は9日付「執筆・検証過程を増やし、誤りをなくすべき」という記事で「(国定化するには)教育課程と教科書があまり頻繁に変わり、執筆から検証に至る過程が短いという根本的な問題に対する対策が必ず伴わなければならない」として「時間上このような対策が共に出てくる可能性はないと見える」と悲観した。

■時代錯誤的発想

 文化日報は「歴史教科書は正確で公正でなければならないが、時代錯誤的国定体制に戻ることではない」と指摘した。中央日報は「国定は官製史観を注入している北朝鮮・ベトナムなどごく少数に過ぎない」(4日付社説)として、「私たちは民主的多様性と開放性の力で世界10位圏の経済強国になったのに、今になってあえて反対に進まなければならない理由があるのか」(9日付コラム)と問い直した。

■政権の好みで教科書左右

 東亜日報は社説で「教育部までが躊躇しているのに国定化を強行するならば、政権の交替とともに翻意されたり、政権の好み通りに教科書が変わる可能性がある」として「誰よりも被害を受けるのは生徒たち」と憂慮した。朝鮮日報も「国定だとして政権の好みに合う教科書を作ってはならない」と強調した。

■社会的葛藤の後遺症

 文化日報は「朴政権は一角で不服従運動まで予告している歴史教科書の国定化が、教育の混乱と社会葛藤を大きくするだけという事実を今からでも悟り、発想を切り替えることを望む」と忠告した。 東亜日報は社説で「分断国家である韓国では、近現代史を眺める視覚が理念により交錯しているので、教科書の国定化推進は激烈な歴史戦争、左右葛藤を招く憂慮が大きい」と強調した。

■国定よりは検定教科書の検証強化

 世界日報は10日付「歴史教科書国定化を強行してはならない」という社説で、「現行の検定過程をきちんと遂行し、事実関係の誤りや偏向性を検証するシステムを強化する方案を新県に考える必要がある」と指摘した。朝鮮日報はあえて「住宅市場で民営と公共住宅が競争しているように、国定と検定教科書を両方作って、それらを競争させて学校・父母・教師たちが選択するようにすることも教科書の質を高める手段になりうる」と“第3の代案”を提示した。

チョン・ジョンユン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-13 21:43
http://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/708682.html 訳J.S(2102字)

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