設立申告証を得た労働者に笑顔
雇用労働部、最高裁の合法判決に対し
繰り返し規約を問題視して2カ月先延ばし
労組「劣悪な労働条件改善に向け闘争」
「勤労基準法さえ死文化された現場で、労働基本権が保障され劣悪な労働条件を改善する闘争を広げる」
2005年4月24日、約100人の移住労働者が民主労総前で「ソウル・京畿・仁川移住労働者労働組合」(移住労組)の発足を知らせ、そう誓った。だが2005年6月3日、雇用労働部は「不法滞在外国人労働者に組合員資格はない」として彼らの組合設立申告を差し戻した。その後、10年余りの長い歳月をかけ、移住労働者の法廷内外における困難な権利確保闘争が続いた。発足宣言文を読んだアノアル・フセイン初代委員長など、今まで多くの委員長が強制追放された。
20日午前、ソウル地方雇用労働庁が彼らに労組設立申告証を発行した。6月25日に大法院(最高裁)が移住労組の合法化判決を下してから2カ月近く過ぎた後だ。この日、ソウル地方雇用労働庁前で25日間座り込みを続けたウダヤライ移住労組委員長のやつれた顔に、秋風のような笑みが浮かんだ。「移住労組の合法的地位を直ちに認めよ」と書かれたゼッケンを着用した移住労働者たちもウダヤライ委員長のそばで喜びを隠しきれない様子だった。真昼の蒸し暑さで顔にまとわりついた汗と涙で抱き合った。ウダヤライ委員長は「合法的な労組で会社と交渉できる事実を組合員と移住労働者に早く知らせたい」と語った。
移住労組は労組設立申告証を受け取った後、「全国各地で賃金未払い、暴力、暴言などの人権と労働権の弾圧に晒されている移住労働者の奴隷の鎖を切り離す」と明らかにした。今後、合法労組として賃金・団体協約交渉と組織化の新しい歴史を記していくとの誓いでもある。
移住労組のこれまでの10年は、移住労働者の労働3権を否定してきた雇用部に対する抵抗の歴史であるだけでなく、韓国社会の労働権を広めてきた全人未踏の道のりだった。
移住労組は2005年、雇用部の設立申告の差し戻しに対抗し「労組設立申告返還取り消し訴訟」を起こした。2007年2月1日、ソウル高裁は1審を覆し「未登録移住労働者にも労組結成権は保障されねばならない」と初めて移住労組を認めた。しかし雇用部の上告と裁判所の消極的な姿勢により「大法院最長期係留事件」として8年を待たねばならなかった。
大法院判決後も雇用部は移住労組規約の「研修制度廃止、移住労働者合法化争奪」等の文面が“政治運動”を目的にしているとし、繰り返し修正を求めた。結局、移住労組は雇用部が問題視した表現を「移住労働者の労働条件を向上させ、政治的、経済的、社会的、文化的な地位向上を試みる」に修正した後に労組設立申告証を手にすることができた。
韓国語原文入力:2015-08-20 22:06