大法院(最高裁)前では笑みを浮かべていたソウル・京畿・仁川移住労組のウダヤ・ライ委員長(44、写真)の顔色が暗い。 大法院が6月25日に移住労組合法化を認定して1カ月が経つというのに、27日現在、彼の叫ぶスローガンは以前と同じだった。 「雇用労働部は移住労組設立申告済み証書を直ちに交付せよ」
大法院の合法化判決から1カ月になるが
雇用部は労組設立申告済み証書交付を引き延ばし
労働許可制など2次修正要求
ソウル地方雇用労働庁(ソウル雇用庁)は、移住労働者たちが10年以上待った労組設立申告済み証書を発給する代わりに「移住労組の規約が政治運動を目的としている」として二度にわたり補完を要求している。 ソウル・中区のソウル雇用庁前で座り込みを始めた27日、ハンギョレと会ったウダヤ委員長は「雇用部が何としてでも労組は認めないということではないか」と批判した。
ウダヤ委員長にとって、大法院判決は労組設立申告済み証書の別名にほかならなかった。 しかし「労組に加入すれば不利益を受けるのではと心配する仲間の移住労働者たちに『合法化されたから心配しないで来て構わない』と言えるようになるという彼の期待は、まだ現実にはなっていない。 ソウル雇用庁は7日、「規約上、取り締まり追放反対、移住労働者合法化を勝ち取ろう、雇用許可制反対、研修制度廃止を活動目的または事業内容だなどとして規定しており、政治運動を禁止する労働組合の欠格事由にあたる余地がある」として補完を要求した。
移住労組は19日に臨時総会を開き、取り締まり追放反対と研修制度廃止要求は削除し、雇用許可制は労働許可制に替え、「移住労働者合法化」だけを残した新しい規約を採択して20日雇用部に提出した。 しかし23日、ソウル雇用庁は「移住労働者合法化と労働許可制を勝ち取るというのは、政治的活動が労組設立の主目的であることを明示するものだ」として、2次補完を要求した。 雇用部は在籍組合員を確認できる資料提出まで要求した。 移住労組合法化のための10年間の闘争の発端となった「未登録移住労働者確認のための組合員名簿提出」を連想させるものだ。
ウダヤ委員長は「移住労働者に会社を移る権利のない雇用許可制の下では、労組が合法化されても実質的な労働3権が保障され得ない。自由な事業場移動の可能な労働許可制が必須だ」と話した。 「規約をこれ以上は修正できない。 雇用部が結局設立申告を受理しないならば、私たちはこの10年間歩いて来た道を再び歩むしかない」