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大統領実弟のパク・ジマンが検察出頭…チョン・ユンフェに反撃か

登録:2014-12-16 07:41 修正:2014-12-16 14:29
尾行説の証拠出した可能性
検察は文書入手と伝達過程
7人の集い実体など集中追求
朴槿恵大統領の実弟パク・ジマンEG会長が15日午後、「チョン・ユンフェ国政介入報告書」事件の捜査に関連した調査を受けるためソウル瑞草区のソウル中央地検に出頭し取材陣が集まっている。イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 今まで隠遁するかのようにしてきたパク・ジマンEG会長が15日午後、検察庁に姿を表わした。大統領“家臣グループ”を象徴するチョン・ユンフェ氏が呼び出されたのに続き、親族を代表する大統領実弟のパク会長まで出席することにより、彼らの間の葛藤や暗闘説が検察の調査を通じて公論化された形になった。

 検察はすでにパク会長が大統領府公職規律秘書官室の報告書流出に関与したか問い質している。パク会長が「チョン・ユンフェ国政介入報告書」を報道した『世界日報』記者に会い、流出した大統領府文書を伝えられた後、チョン・ホソン大統領府第1付属秘書官を通じて措置を取ることを要請した事実が最近明らかになった。

15日午後、パク・ジマンEG会長がソウル瑞草洞のソウル中央地検で国政介入疑惑に関連した参考人調査を受けるため検察に出頭し取材陣の質問を受けている。 キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 しかし、パク会長が自身や妻ソ・ヒャンヒ弁護士などに関する約100枚の大統領府文書流出問題を提起したのに、チョン秘書官は特別な措置を取らなかったことが分かった。大統領府は逆に、先月28日の世界日報報道で問題が大きくなった後、監察調査を行ってチョ・ウンチョン元公職規律秘書官を中心にパク会長の側近であるチョン氏などを含む“7人会”が報告書流出に責任があると結論づけていたことが分かった。結局、チョン・ユンフェ氏と“大統領府門番3人組”(イ・ジェマン、チョン・ホソン、アン・ポングン秘書官)など家臣グループ陣営の対局にあるパク会長が、やはり彼らと対立していたチョ元秘書官や7人会の背後として疑い受けている状況だ。

 パク会長の出頭は大統領府報告書の流出に関連するものだが、世間の関心はパク会長とチョン・ユンフェ氏の“権力暗闘”に注がれている。検察もこの大きな課題を一部調査した。ちょうどチョン氏のパク・ジマン尾行指示説を扱った『時事ジャーナル』に対する告訴案件が検察に受けつけられているためだ。時事ジャーナルは今年3月に「チョン氏が人を雇ってバイクでパク・ジマン会長を尾行させたが発覚し、大統領府公職規律秘書官室で調査した」と報じた。チョン氏は時事ジャーナル記者3人を名誉毀損容疑で告訴した。パク会長は被告訴人ではないが、尾行説の実体を明らかできる当事者なので、真実糾明のためにはパク会長に対する調査が避けられなかった。

 パク会長は大統領府報告書流出事件が起きる前は、尾行説報道に関連した検察の調査の要求を受け入れてこなかったことが分かった。チョン氏はマスコミのインタビューで「時事ジャーナルの報道を知った二日後にパク会長の自宅を訪ねた。『自筆書を見せてほしい』と言うと、その時パク会長は『見せる』と言ってから連絡を切った」と主張したことがある。

 パク会長自ら検察に出頭しただけに、尾行説に関連した資料を検察に提出した可能性もある。時事ジャーナルはパク会長が自身を尾行した者を捕まえ「チョン・ユンフェ氏が尾行を指示した」という自筆書を受けとったと報道したことがある。尾行説問題を越えチョン氏や門番3人組の国政独占疑惑に関連して積極的に陳述したかも知れない。今まで沈黙してきたパク会長が検察にまで出てきたのが、こうした“反撃”の信号ではないかと考えられる。

 政府、公企業、大統領府などの人事に関連し、チョン氏とパク会長は朴槿恵(パク・クネ)政府初期から角逐を繰り広げてきたようだ。今年に入ってからだけでもイ・ジェス元機務司令官、国家情報院高官のK氏、チョ元秘書官などパク会長に近いとされた人たちが相次いで地位から退いたが、その過程でチョン氏らが影響力を行使したのではないかという話が尽きなかった。特に今年10月に機務司令官が就任1年もならないうちに電撃的に更迭されると噂が広まった。この元司令官はパク会長と中央高校と陸軍士官学校(37期)の同期で、二人は懇意な関係と知られている。

 今年に入り公企業の要人もパク会長サイドの人が職を追われる事例が多かったと知られている。二つの勢力の間の権力暗闘は“チラシ”などを通して中継され、“チョン・ユンフェ国政介入報告書”の捜査は、結局チョン氏とパク会長による攻防で収束されるという展望が法曹界に出回った。二人が順に検察に出頭したことで、こうした展望は現実化したことになり、残る疑問は検察でパク会長が言及したであろう“事実”がなんなのかに狭められた。

朴槿恵大統領実の実弟パク・ジマンEG会長が16日深夜1時5分頃、大統領府文書流出に関連して10時間30分間検察の調査を受けた後、ソウル中央地検を出ている。イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社

ノ・ヒョンウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.12.15 22:42

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/669265.html 訳Y.B

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