国家情報院のスパイねつ造事件に関して、ナム・ジェジュン国家情報院長が対国民謝罪記者会見をしたが、辞退はしない‘2分間の謝罪’でむしろ顰蹙を買っている。 市民社会団体とネチズンは、ナム院長が責任を負って辞退すべきと指摘した。
ナム院長は15日、ソウル内谷洞(ネゴクトン)の国家情報院で記者会見を行い「一部職員が証拠偽造で起訴されるというあってはならない事が起き、責任を痛感する」として「骨を削る改革を推進していく」と自主刷新計画を明らかにした。 彼は引き続き「多数の無人機によって防空網に穴があけられるなど朝鮮半島を巡る環境が厳重な時期に、国家安保の中枢機関である国家情報院がこのように揺れ動くことになり悲痛な心境」と付け加えた。 北朝鮮威嚇論を前面に出して、国家情報院長更迭論を避ける意図と解釈される。 ナム院長は会見を終えた後、記者たちの質問を受けることなく2分で席をはずした。
市民社会団体らはいっせいに批判的な反応を見せた。 オ・ヨンジュン ソウル地方弁護士会人権委員長は「朴槿恵(パク・クネ)政権になって国家情報院がいつもニュースの冒頭に登場するという世界的にも珍しい事態の前で、ナム・ジェジュン院長が自身の去就については何の話もしない。 自身は今回のことについて責任がないという意思表現だ。 残念な記者会見」と話した。
キム・サムス経済正義実践市民連合政治立法チーム長は「尻尾切りと形式的な謝罪で終えられることではない。 指揮責任のあるナム院長は謝罪ではなく辞退しなければならない」と明らかにした。
オンラインでの批判も激しかった。 チェ・スンホ<ニュース打破>ディレクター(PD)は自身のツイッターで「国家情報院は自己統制が不可能だということをすでにうんざりするほど見せた。 ナム院長を辞退させ外部統制により国家情報院を改革しなければ、国民ではなく政権のための情報機関として蘇るだろう」と批判した。 ネチズンたちは‘辞退なき自主改革は笑い話’という反応を見せた。 あるツイッターユーザーは「少しも慌てず~挨拶だけ済ませて~お終い" としながら<ギャグコンサート>チョ・ユンホの流行語をパロディにしてナム院長の短い‘謝罪’を皮肉った。「カップラーメン作る時間もくれないんだね」と指摘するツイッターもあった。
相次いで問題が拡大しているにも関わらず、ナム院長が健在で、国家情報院にも特別な変化がなかったこと皮肉るツイッターもあった。 あるツイッターユーザーは "私に対していかなる変化も望むな!" という北朝鮮のマスゲーム写真を載せ、"国家情報院対国民謝罪 一枚要約" と皮肉った。 また@bla*******は "スパイ証拠ねつ造事件に国家情報院が誤った慣行だとして謝罪したが、それでは今回の一度ではなく他にもあったということなのか? 慣行だと言うならば、無念にスパイに追い立てられたり、証拠をねつ造して国家保安法違反だとして検察に渡したということか?」と指摘した。
ナム院長はこれに先立って、ねつ造事件について‘電子決裁なので知らなかった’と言い逃れ、今回も北朝鮮の核挑発威嚇と無人機などを前面に出して、もう一度機会をくれと言ったこともまた、呆れてものも言えないという反応が出ている。 "厳重な時期に国家安保の中枢機関である国家情報院がこのように動揺することになり悲痛な心境-国家規律が彼等のような奴のせいで動揺し悲痛だ" (@iron****), "すべては部下のせいとはただあきれる" (@ultr****) などだった。
一方、朴槿恵(パク・クネ)大統領はこの日午前、大統領府閣僚会議で「再び国民の信頼を失うことになることがあれば必ず強力に責任を問う」と話した。 事実上、ナム院長に対する留任の意志を表わしたわけだ。
だが、参与連帯と民主主義のための弁護士会、民主主義法学研究会らは、ナム院長の辞退と特検導入を促す内容の新聞広告市民参加キャンペーンに突入した。 これら団体は広告文で "国民を恐懼する政府ならば国家情報院の最高責任者が百回も退いただろうが、朴槿恵(パク・クネ)政府では国家情報院指揮部の毛の先一本にも触れられなかった。これでは大韓民国が法と正義が正しく立った国だと言えようか" と批判した。
チョン・ユギョン、ソン・ホギュン、パク・キヨン記者 edge@hani.co.kr