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北韓‘核武装強化’路線 具体化…米の先端兵器誇示に応戦

登録:2013-04-02 22:11 修正:2013-04-03 09:58
北韓 寧辺(ヨンビョン)原子炉 再稼働宣言 なぜ?

経済・核 並進路線 プルトニウム再生産 予告
韓・米との戦いで負けないという意志も
一部では "非核化会談から平和会談への転換策略"

 北韓が2日に出した寧辺(ヨンビョン)原子炉再稼働宣言は "核兵器の放棄はない" という意志を具体化した象徴的措置と解釈される。 最近の韓半島緊張高揚、特に米国が相次ぎ最先端兵器を披露し圧迫している状況に‘応戦’する性格もあるものと見られる。

 北韓は昨年末から核武装強化方針を繰り返し明らかにしてきた。 北韓外務省は1月に国連安保理がロケット発射に対する制裁を決議するや「核抑制力を含む自衛的な軍事力を質量的に拡大・強化」すると明らかにした。 先月31日、労働党中央委全体会議では「経済建設と核武力建設を並進させるための新しい戦略的路線」が提示された。 今回の寧辺(ヨンビョン)核施設再稼働宣言は、ここからさらに一歩進んで北韓の核武装路線が実際に講究されるという点を明確にしたものだ。

 北韓の核武装強化路線は最近の南北間軍事的緊張高揚が契機となった。 北韓は最近のキーリゾルブとトクスリ(鷲)訓練など、韓米連合軍事演習に対し "対北韓核攻撃演習用" として反発し、軍事的威嚇と南北直通電話断絶などで正面対抗してきた。 特に米軍の核戦争力であるB-52戦略爆撃機とB-2ステルス戦略爆撃機、F-22ステルス戦闘機の韓半島出撃に敏感に反応した。 今回の措置は軍事対決の戦いで負けないという意志も含んでいるものと見られる。

 北韓は2007年2・13合意と10・3宣言により寧辺の核施設を閉鎖するまで、寧辺原子炉を利用してプルトニウムを生産してきたし、2006年と2009年1,2次核実験は全てこのプルトニウムを利用したものだった。 しかし、現在は濃縮ウラニウム プログラムだけが稼動している。 このプログラムは2010年11月ヘッカー博士に遠心分離機1000~2000器を公開したことにより世の中に知らされた。 北韓はこの施設で年間1~2ヶのウラニウム弾を生産できると評価されている。 今回の措置はこの間中断されていたプルトニウム プログラムを復活させ、濃縮ウラニウム プログラムと共に核武装の‘多種化’を推進するという意味とも解説される。

2008年 6月27日 午後 5時5分、北朝鮮は寧辺の冷却塔を爆破した。この日、冷却塔爆破は北朝鮮が核兵器開発の意思がないことを伝える象徴的イベントとして記録された。

 しかし寧辺核プログラムが直ちに再稼働されることは難しいと見られる。 2007年以後、永く稼動していなかった上に、爆破された冷却塔等も新しく建てなければならないためだ。 外交当局者は「技術的に綿密に検討してみなければならないが、再稼働までには1年余りが必要とされるものと見られる」と話した。

 このような点で北韓の今回の措置には実際的な意味より政治的意味合いがより大きいという見解も出ている。 北韓の核を巡る議題を、6者会談のような非核化会談から軍縮・平和会談に転換させようとする‘注目集め’の性格が強いということだ。 外交部当局者は「北韓が2007年6者会談10・3宣言により無力化された寧辺核施設を再稼働するとしたことは、6者会談のような非核化会談はもはや有効でないということを示そうとしているものと見られる」と話した。

 6者会談は国際社会が北韓に安全保障と経済的支援を提供し、その代わりに北韓は核プログラムを廃棄するという‘非対称交換’形態であった。 しかし、今後の交渉では核と核、軍事力と軍事力を対等交換をする‘対称交換’をするということだ。 実際、北韓は1月の外務省声明で 「今後、朝鮮半島と地域の平和と安定を保障するための対話はありえても、朝鮮半島非核化を議論する対話はないだろう」と釘を刺した経緯がある。

 しかし北韓のこのような試みが実を結ぶかは疑問だ。 韓-米当局共に北韓との平和交渉は時期尚早という立場であるためだ。 外交部当局者は「米国は核を持つ北韓とは平和交渉できないというのが基本的立場」と語った。

パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/580985.html 韓国語原文入力:2013/04/02 20:45
訳J.S(1772字)

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