原文入力:2011-01-04午後07:52:14(1251字)
ヘッカー "国際安全基準に不適合"
昨年 寧辺訪問後 論文で指摘
リュ・ジェフン記者
←2009年6月、北韓、寧辺の5MW黒鉛減速炉の燃料棒を製作した燃料整形工場(上側写真)が2010年11月、ウラニウム濃縮施設(下写真の青色屋根の建物)に変わったことを示す米国の衛星写真業者‘デジタルグローブ’の衛星写真。ヘッカー博士は2千台余りの遠心分離機を僅か7~8ヶ月間で設置し屋根に青色を塗ったことは、ここで核燃料用濃縮ウラニウムを生産しているということを示唆すると話した。彼は短期間にこれらの施設が設置されたことは、北韓が長期にわたり濃縮活動をしてき、他の非公開施設に設置されていたものを移してきたり、寧辺に複製品などを設置した可能性を示すとし、第2,第3のウラニウム濃縮施設の存在に関する疑惑を提起した。 <原子力科学者会報>ホームページ キャプチャー
北韓が2012年完工を目標に建設を強行している寧辺の小型実験用原子炉が実際に稼動する場合、安全性が憂慮されるとジーグフリート ヘッカー米国スタンフォード大国際安保協力センター共同所長が指摘した。
昨年11月、北韓、寧辺の軽水炉建設現場とウラニウム濃縮施設を視察したヘッカー所長は<原子力科学者会報>(Bulletin of the Atomic Scientists)最新号に寄稿した‘北韓非核化に対する再評価’という論文で、昨年7月31日に着工した軽水炉を2012年までに完工し稼動するということは "非現実的" としながら このように明らかにした。
ヘッカー博士はその根拠として 「工事現場責任技術者が‘設計が終わり、細部事項は依然 再調整中’と話し、設計の特徴と資材に関してはほとんど情報を持っていなかったことに驚いた」と説明した。ヘッカー博士はまた、この責任技術者が過去に黒鉛減速炉の燃料棒とは異なる軽水炉用燃料棒の整形に困難を認めながら「ステンレス鋼を使うかジルコニウム合金を使うか、まだ決定されていない」と話したと付け加えた。
ヘッカー所長は原子炉建設は国際慣行上 独立的で強力な監督機構が建設と運用を監督することになっているとしながら「北韓にはこういう監督機構がなく、北韓の軽水炉建設が国際的な原子炉安全基準と慣行にも符合しないと見られる」と指摘した。
ヘッカー博士は北韓の濃縮ウラニウム施設と関連しては 「北韓が永らく濃縮活動を進行してきたことを示すもの」としつつ「北韓のウラニウム濃縮は(北韓の主張とは異なり)一次的に(核爆弾製造のための)軍事用、あるいは少なくとも軍事用と民需用の二重用途と見える」と明らかにした。
リュ・ジェフン記者 hoonie@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/457179.html 訳J.S