登録 : 2017.02.13 23:13 修正 : 2017.02.14 07:15

ジェームス・マティス米国防長官が最初の訪問地として韓国と日本を選んだ。写真はハン・ミング韓国国防部長官(右)とマティス米国防長官が3日午前、ソウル龍山の国防部展示室で韓米国防長官会談に先だって冒頭発言をしている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社
 中国は靴ひもをしっかり締めてリングに上がる準備をし、日本はじっとうつ伏せになって機会を狙う。北朝鮮は針鼠のように棘を立てる。12日の新型中距離弾道ミサイル発射もその一つだ。韓国は? アメリカの影の中できょろきょろ周りを見回す。ドナルド・トランプ米大統領政府がスタートした以後の、北東アジア諸国の姿だ。

 国粋主義的ポピュリストであるトランプの登場が作り出した不確実性は、北東アジアのすべての国にとって挑戦になる。トランプは普遍性を持つ覇権国ではなく、地球村問題に対する責任から解放された帝国を追求している。萎縮する国力を必要なところだけに集中配分し、利益を最大化するということだ。敵と友人を分けてきた既存の価値には大きな意味がない。今までの同盟は費用は大きい反面、その効果は少ないというのが彼の判断だ。敵だけでなく同盟も容赦ない攻撃対象になりうる。

 北東アジアでは総合国力が米国に接近している中国とどのような関係を結ぶかが核心だ。総体的な対決と幅広い戦略的協力を両端として色々な形態が可能だ。

 ジェームズ・マティス国防長官が最初の訪問地として韓国と日本を選んだことは、両国を米国側に固く呼び寄せるためだ。中国が領有権を主張する尖閣諸島(中国名 釣魚島)に対する防御とTHAAD(高高度防衛ミサイル)の韓国配備強行を確認したことは、対中国戦線に杭を打ち込むことに該当する。米国と中国はすでに“兵器戦争”を開始した。最近、両国の航空母艦と高性能駆逐艦、弾道ミサイルとミサイル防御兵器、先端戦闘機と潜水艦が東アジア地域にいっせいに登場した。機先を制するための武力示威だ。経済戦争も予想される。すでに中国に対し為替レート戦争を予告したトランプが、鉄鋼・石油・自動車などの中国製品に高率の関税を賦課すれば、中国も報復に出ざるをえない。米国は1980年代にも常勝疾走していた日本を押さえ込み、結局は長期不況に陥れた前例がある。

 米中の総体的対決は、韓国にとっては大きな鎖になる。THAAD問題のような安保事案のみならず、経済分野でも持続的に流れ弾に当たるだろう。米国と中国の戦略兵器が朝鮮半島とその周辺に頻繁に出現していることは良くない兆しだ。ところで、韓国政府はより多くのアメリカ戦略兵器が常時的に私たちの近くに来ることを望んでいる。虎の威を借る狐の心理だろうが、平和を維持し核問題を解決に導く役には立たない。

 米国にとって北朝鮮の核問題は最優先事案ではない。北朝鮮の中距離弾道ミサイル発射に対する米国の対応は節制されている。トランプ政府の主要人物が北朝鮮の核・ミサイル問題の緊急性を強調しているが、解決法の摸索を急ぐ雰囲気はない。核問題を解決するためには、米国自身の方法論を確立しなければならないが、まだトランプ政府のどこにも幅広い検討をする様子はない。米国は代わりに中国を眺めている。ここには2つの意味がある。北朝鮮に対する中国の態度を見た後に対北朝鮮政策基調を設定しようとしていることと、核問題を中国に対する圧迫手段として使うというのがそれだ。議会と米国政府内外で議論される中国に対するセカンダリーボイコットと対北朝鮮先制打撃などの超強硬論は、かえって貧弱な問題解決意志と挫折感、無能を反映する。これは朝鮮半島の緊張を高め核問題をさらに悪化させるだけだ。

 最善の道は幅広い米中の戦略的協力だ。最近数日間、米国が中国に対する圧迫水準を低め、中国が一定呼応するという「制限された戦略的協力」に進む兆しが現れ注目される。米国が中国のいわゆる核心利益に触れることなく、平和的勢力拡大を許容するならば、少なくとも経済問題では中国が譲歩する余地がある。

 南シナ海および尖閣諸島問題とは異なり、北朝鮮の核・ミサイル問題は戦略的協力の良い媒介になりうる。この問題は、朝鮮半島関連国、特に米国と中国が協力しなければ解けない。すなわち韓国と米国がしなければならない役割が絶対的だが、中国抜きでは解決法を完成させられない構造だ。今回の北朝鮮の弾道ミサイル発射が、新たな協力の枠組みを模索する契機になることもありうる。逆に北朝鮮の挑発を口実に中国を追い詰めれば、核問題はさらに悪化し新たな軋轢が生じやすい。

キム・ジソク論説委員 //ハンギョレ新聞社

 核問題解決のための協力体制は他の事案についても米中協力のモデルになるだろう。こうした戦略的協力を通じて米国は覇権国の地位を維持し、中国は文字どおり平和に大国になりうる。なぜその道を直ちに進まないのか。

キム・ジソク論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-02-13 19:02
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/782438.html 訳J.S(2012字)

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