韓米の国防長官が1月31日に行った電話会談で、在韓米軍へのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備を計画通り進めることで意見の一致を見た。ドナルド・トランプ政権発足後、初の韓米国防長官会談が2月3日、ソウルで開かれる。
国防部は資料を発表し、ハン・ミング長官とジェームズ・マティス米国防長官が同日朝の電話会談で、「在韓米軍へのTHAA配備を計画通り推進し、韓米の国防当局間の有機的な協力と緊密な対北朝鮮政策協力を強化していく必要性に共感した」と明らかにした。ドナルド・トランプ新政権が1月20日に公式発足して以来、米政府の高官が在韓米軍へのTHAAD配備を引き続き推進する方針を明らかにしたのはこれが初めてだ。これに先立ち、トランプ大統領は1月27日、大統領覚書(メモ)を通じて「力を通じた平和」を強調し、核抑止力の強化、本土と同盟国のミサイル防衛(MD)能力の強化方案などを報告するようマティス国防長官に指示した。政府は在韓米軍のTHAADを早ければ今年上半期中にも慶尚北道星州(ソンジュ)のロッテゴルフ場敷地に配備する計画だ。
国防部当局者はまた、別に記者懇談会を開き、ハン・ミング長官とマティス長官が3日、ソウルの国防部庁舎で初の韓米国防長官会談を行うことにしたと明らかにした。マティス長官は2~3日に韓国を訪問する。彼の訪韓はトランプ政権発足後初めての海外歴訪だ。韓国が米国防長官の初の海外歴訪先に含まれたのは、1997年のウィリアム・コーエン長官以来20年ぶりだ。国防部当局者は、今回のマティス長官の訪韓について、「徐々に高まっている核・ミサイルの脅威に対する強い意志が込められている。米国の強力な防衛公約意志を対内外に誇示し、朝鮮半島の厳しい安保状況を安定的に管理するのに大きく役立つのみならず、安保状況の不確実性に対する国民の憂慮を解消する役割を果たすだろう」と評価した。
今回の韓米国防長官会談では、北朝鮮の核・ミサイル脅威の評価とその対応、韓米同盟の強化・発展方案などが協議される予定だ。しかし、在韓米軍防衛費分担金問題が議題に上らない可能性もあるという。国防部当局者は「今回の会談を準備する実務過程で、米国は防衛費分担金問題に触れなかった」として、「もし提起があれば、韓国が安保分担で、どのような貢献をしたのかを十分に説明する」と話した。
マティス長官は、韓米国防長官会談に先立ち、黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行とキム・グァンジン大統領府安保室長、ユン・ビョンセ外交部長官などに会ってから、3日に日本に向けて出国する。