登録 : 2015.11.16 08:28 修正 : 2015.11.21 09:24

 李明博(イ・ミョンバク)政権の時に大統領府担当となり、3年間のワシントン特派員生活を終え、2012年8月に帰国して政治チーム長を任されていた時のことだ。セヌリ党関連の記事のデスクをしていて後輩記者に電話をかけた。「“親朴槿恵(パク・クネ)”の話ばかりとってきてどうするつもりだ。“親李明博(イ・ミョンバク)”の話もとってこい」。すると受話器の向こうで後輩記者が辛そうに答えた。「今のセヌリ党に親李なんてどこにいるんですか? イ・ジェオ、チョン・ドゥオン…。かろうじて息をしているだけですよ」

 数日後、その後輩記者が「親朴系構成図」を作成してきたのだが、核心的な親李系だった議員らが、いつのまにか親朴系に分類されていた。新政治民主連合に比べセヌリ党が明確な違いを見せ出すのがこの時点だった。セヌリ党議員の相当数は幼い頃から大人の話をよく聞き、勉強に熱心な模範生だ。目標が決まると持ち前の集中力を発揮する。彼らはそこらの普通の人たちとは違う。最も大きな特徴は「得する」側に動き、そうした動きが党内で心情的に容認される点にある。内紛を体験しつつ選挙が近付けば一致団結し、いかなる手段を使っても勝とうとうする基盤となる。

 だから“利益”という観点から見れば、理解できなかった形態にも納得することが多い。「韓国史教科書国定化」もそうだ。「自虐史観をなくし国民の魂を正す」…。もしそうなら検・認定の強化を通じて密かに進めるほうが相対的により有効だったはずだ。しかしセヌリ党は「国定化こそ生きる道」と太鼓を叩いて喧伝する道を選んだ。“教科書”でなく“国定化”が目的のためであるようだ。その結果「国定化反対」という勢力を作りだし、朴槿恵大統領支持率も下落した。こうなるとは思わなかったとか、知っていながら“信念”のために押し通したとすれば単なる愚か者たちだ。2017年に出される(?) 国定教科書が、次期政権でも続くと信じるなら、さらに愚かと言うほかない。ところがセヌリ党にそれほどの愚か者はそう多くない。最初の頃は党内部でもほとんどが国定化に否定的だったが、今のセヌリ党内で国定化反対の声を聞くのは不可能に近い。初めの頃、大統領府は責任を避け「教育部の判断で…」と押し付けようとしたが、教育部が生半可な態度をとり、やむをえず朴大統領自ら「国定化」の明確な指針を下した以後のことだ。

 ハンナラ党では2007年の大統領選挙戦で親李系と親朴系が比較され、親朴系の最も大きな特徴として「ロイヤリティー(忠誠心)」が指摘された。親李系のロイヤリティーが劣る理由としては、李明博候補は建設会社出身だったので、キャンプ構成も建設会社のように下請けを集めるよう構成し、ビルを建て終えると解散するという風に説明された。それ以前のYS(金泳三<キム・ヨンサム>)系やDJ(金大中<キム・デジュン>)系のような同志的関係でもなく、明確な理念を持った集団でもない。このため親李系の李明博支持が「ベンチャー投資」と呼ばれることもあった。

クォン・テホ・デジタルエディター//ハンギョレ新聞社

 これに比べ親朴系は劣勢であるにもかかわらず、朴槿恵候補に従う忠誠心が尋常ではない。ロイヤリティーが強調される集団は概して後進組織だ。組織の支援が不十分な時、議員個人の資質が劣る時、ロイヤリティーが盛んに口にされる。誰もが親李陣営に入れずやきもきしていた時、彼らはなぜ親朴陣営に残留したのだろうか?彼ら中には親李系になれず親朴系に留まった者も多い。それもかなりの数になる。

 そして親朴系にあり親李系にないものが一つある。地域基盤。朴槿恵政権で大統領府首席と長官を歴任した要人のうち現在10人が総選挙に出馬しようとする。既存地方区の議員を除く5人のうち4人は大邱(テグ)、1人はソウル・瑞草(ソチョ)を志願する。これが要するに忠誠。米国の経済学者メンカー・オルソンは政権を“流浪盗賊団”と評した。

クォン・テホ・デジタルエディター(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-15 20:58

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/717495.html?_fr=mt0訳Y.B

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