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理念指向から分かる韓国有権者支持政党の変化

登録:2015-10-29 09:01 修正:2015-10-31 09:28
正統保守>生活革新>民生中道
有権者の理念配置図//ハンギョレ新聞社

12の尺度で8グループに分かれる
野党、反共フレームに閉じ込められないように
与党、民生劣勢で挽回する戦略使うべき

 有権者の理念指向は単純に革新・中道・保守に分けられるのではなく、政治的欲求や階層、居住地域により複雑に分化している点が調査で明らかになった。回答者に自分の理念指向を尋ねる代わり、社会・経済的問題に対する政治的態度など、理念指向の尺度になる12の質問項目を調査者が選んだ後、これを基に類似の集団を絞り出す群集分析(cluster analysis)の調査結果による。調査を実施したマシスコンサルティングのキム・ホンテ代表は「群集分析法で回答者集団を絞ったところ意味ある8種類のグループを発見することができた」と述べた。

 8理念集団のうち回答者が最も多く集まったのは慶尚道地域を基盤とする「正統保守」(18%)だった。選挙ごとにセヌリ党を一貫して支持してきたが、非正規雇用や福祉に関しては他の保守グループに比べ相対的に柔軟な特徴を持つ。

 数字が最も少ない「反共保守」(7%)は経済でなく対北朝鮮観を重要な理念判断基準とする。キム代表は「朴槿恵(パク・クネ)大統領を絶対的に支持する『朴(パク・チョンヒ)追慕層』と解釈される」とした。経済地位が最も高い新保守層(10.5%)は最小限の最低賃金引き上げ、非正規雇用拡大など成長至上主義指向を帯び、保守陣営の中では政治的関心が最も少ない。いわゆる「MB(李明博<イ・ミョンバク>保守層」と呼ばれる。

 3つに分かれる中道グループでは「民生中道」(15.1%)が最も多かった。社会・経済的格差の問題点を認識しているが政治に対する関心が低く、保守的政策を好む。その後に続く「豊かな中道層」(12%)は中間レベルの所得水準を持ち、概して野党圏に友好的だ。経済的地位が低い「庶民中道」(11.1%)は政治的不満が強く、政治参加に対しても関心が高いグループで、中道陣営の中で次の総選挙で新政治民主連合を支持すると答えた人が最も多かった。

 革新陣営は、正統保守に続き2番目に規模が大きい「生活進歩」(16.8%)と、年齢層が最も低い「急進的革新」(9%)に区分される。生活進歩は最低賃金、非正規雇用など民生懸案に敏感だ。理念的には革新的で野党に友好的態度を持っているが、実際の政党支持では無党派性を帯びる。反共保守と最も対称点に立つ急進的革新は野党支持指向が最も明確で、マスコミ環境が非常に不公平だと考えるなど、経済問題より政治問題に敏感な集団だ。キム・ホンテ代表は「野党は政治的極端主義や反共フレームに閉じ込められず、自分たちが優位に立てる民生に集中して、社会経済的に革新的な集団を引き込むのが有利で、与党は既得権層を代弁するほかはない限界があるが、民生談論を通して劣勢を緩和する戦略を駆使しなければならない」と指摘した。

イユ・ジュヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-28 22:05

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/715009.html 訳Y.B

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