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[社説]北朝鮮は国際社会の憂慮に耳を傾けよ

登録:2015-09-30 07:22 修正:2015-09-30 07:55
金正恩労働党第1書記//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が10月10日の労働党創建70周年を控えてロケット発射と核活動強化の意思を示し、これを憂慮する国際社会の声も大きくなっている。特に米国を国賓として訪問した中国の習近平主席は25日(現地時間)、オバマ大統領との首脳会談後の会見で北朝鮮の核を容認しないという意思を公開的に明らかにした。国際舞台における、中国の首脳としての北朝鮮に対する異例の警告メッセージといえる。

 両首脳は会談の発表文で、北の核問題を直接は取り上げずに、両国が核安保に対する協力を強化して来年オバマ大統領が主催する核安保首脳会議の成功のために協力して核安保についての両者の年間行事としての対話を開始することで合意したとだけ表明した。しかし習主席は記者会見では「我々は北朝鮮を核保有国と認定しない」として「完全かつ検証可能な朝鮮半島の非核化を平和的な方法で解決するという約束を再確約する」と話した。続いて「米国と中国は朝鮮半島の緊張を高めたり国連安全保障理事会の決議に背くいかなる行動にも反対する」と付け加えた。誰が見ても明らかな、北朝鮮のロケット発射および核実験の可能性に対する警告である。このような習主席の記者会見の発言はオバマ大統領との二日間の会談で北の核問題について従来になく進展した認識を共有したことを示唆するものだ。

 国連を訪問中の朴槿恵(パク・クネ)大統領も28日の国連総会基調演説で「北朝鮮は国連安保理決議に反する追加的挑発を最近も公言している。これは難しい形になっている南北対話の雰囲気を害するだけでなく6カ国協議の参加国の非核化対話の再開努力を大きく損ねるもの」として北朝鮮の挑発自粛を繰り返し促した。また韓米日の外交長官も29日の国連で3カ国の外交長官会談を開いて北の核問題に対する協力策を議論した。

 これに対して北朝鮮の労働新聞は28日、「南朝鮮当局が米国と結託して10月挑発説を広め、わが軍と人民の力強い前進にブレーキをかけている」と反発し、このような行動が南北関係改善に悪影響を与えうると警告した。北朝鮮としては国際的な孤立が徐々に深刻化することに対する反発の意思表示であもあるが、中国までも公けに加担した追加挑発に対する国際的な憂慮の声に耳を傾けるべきだろう。

 我が国(韓国)政府も北朝鮮の核問題が国際的な圧迫だけで解決できることはないという現実を認識し、南北および北朝鮮と米国の対話を含む六カ国協議の再開のために主導的で創意的な努力を繰り広げなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/09/29 18:27

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/710648.html 訳T.W

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