本文に移動

北朝鮮に見せつけるかのように…米空母と海上自衛隊、東海で共同訓練

登録:2022-04-14 05:56 修正:2022-04-14 07:44
2017年以降初の米日共同訓練 
北朝鮮の核実験牽制が目的と見られる 
韓国政府は参加要請を拒否
米空母「エイブラハム・リンカーン」が今月13日、東海で米日両国の艦船と陣形を組んで航行している=米第7艦隊提供//ハンギョレ新聞社

 2017年以降、4年5カ月ぶりに東海に進入した米空母が、日本の海上自衛隊と米日共同訓練に入った。15日の太陽節(故金日成主席の誕生日)前後に行われる北朝鮮の核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を牽制するための動きとみられるが、相手を刺激して朝鮮半島周辺情勢をさらに危うくする恐れもある。

 米第7艦隊は13日、ツイッターに訓練の様子を写した4枚の写真とともに、「空母『エイブラハム・リンカーン』、巡洋艦『モービル・ベイ』、駆逐艦『スプルーアンス』が、海上自衛隊の駆逐艦『こんごう』、むらさめ級駆逐艦『いなづま』と共に米日共同訓練を行う過程で、隊列を組んで航海している」という文を掲載した。第7艦隊はさらに「今回の2国間共同訓練を通じて両国海軍は全領域認識(all-domain awareness)を強化し、広範囲な海上環境で機動した。このような共同訓練は、米日同盟とパートナー国に自由で開かれたインド太平洋を維持しようとする米国の関与を改めて保証するものだ」と明らかにした。

 日本のNHKも同日午前、「空母『エイブラハム・リンカーン』が11日正午ごろ、対馬海峡を東の方向に通過する様子をヘリコプターで撮影した」とし、周辺で「米海軍駆逐艦『スプルーアンス』と海上自衛隊の護衛艦『いなづま』の姿も確認できた」と報道した。米海軍の空母が東海に進入したのは、北朝鮮が6回目の核実験と大陸間弾道ミサイルを相次いで発射した2017年11月以来初めて。

米空母「エイブラハム・リンカーン」が今月13日、東海で米日両国の艦船と陣形を組んで航行している=米第7艦隊提供//ハンギョレ新聞社

 今回の訓練に先立ち、米日は今年2~3月の韓米日高官級協議の過程で、韓国に韓米日3カ国による共同軍事訓練を重ねて提案したが、韓国政府は同意しなかったという。当時米日両国が韓国に参加を要請した訓練が正確に何なのかは確認されていないが、太陽節を目前にして北朝鮮の追加の挑発を牽制しようとする今回の訓練である可能性もある。

 米国は2017年11月にも「ロナルド・レーガン」など空母3隻を投入し、東海で訓練を行う際、3カ国共同訓練を進めたが、韓国政府は当時もこれに応じなかった。このような対応に不満を感じたのか、日本のマスコミは「日本が3カ国共同訓練を実施する案を検討したが、韓国との調整は行われなかった」と報じた。しかし、北朝鮮はこのような最高レベルの「軍事的圧力」にも屈せず、同月29日に米本土を打撃できる能力を備えた火星15型の発射実験を実施し、「国家核武力の完成」を宣言した。

 同日の訓練について松野博一官房長官は午前の定例記者会見で、「本訓練は日米の連携強化を図るもので、特定の国を念頭に置いて実施されるものではない」としたうえで、「引き続き日米同盟の抑止力、対処力を不断に強化し、我が国の防衛に万全を期していく」と述べた。

東京/キム・ソヨン特派員、キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/1038745.html韓国語原文入力: 2022-04-14 02:00
訳H.J

関連記事