ドナルド・トランプ米行政府が、北朝鮮の中距離ミサイル発射以後に軍事オプションを再び論じるなど、対北朝鮮圧迫攻勢の強度を高めている。だが、現時点では中国とロシアの圧迫を通した国連安全保障理事会(安保理)対北朝鮮制裁決議の徹底履行に焦点を合わせている。
ホワイトハウスのハーバート・マクマスター国家安保補佐官は15日(現地時間)、トランプ大統領の国連総会日程に関する事前ブリーフィングで、北朝鮮に関連した質問に「(対北朝鮮)軍事オプションはないと言う人々がいるが、軍事オプションはある」としつつも「現時点では私たちが好む策ではない」と話した。
マクマスター補佐官は「(このような理由で)私たちが今しなければならないのは、世界的問題(北朝鮮核)が戦争に進む前に全てを尽くして解決せよとすべての国家および人々に促すこと」と強調した。これは「すべての選択肢がテーブル上にある」というトランプ行政府の既存の立場を再確認しつつも、経済・外交的制裁を通した「最高の圧迫」に政策の優先順位があることを説明したものだ。
CNN放送はマクマスター補佐官の発言を「トランプ行政府が軍事オプションの議論を再開した」としつつも「国防部内部の計算では、偵察衛星などで把握された北朝鮮の兵器を空襲と巡航ミサイルで破壊するのに一週間以上かかる」と伝えた。放送は「これは北朝鮮がその間に反撃を加え、莫大な民間人死傷者が発生する可能性があるという意味」と明らかにした。
トランプ大統領は15日、ワシントン近隣のアンドリューズ空軍基地で将兵に向けた演説で「私たちの生活方式を脅かすすべての勢力から国民と国家、文明を守るだろう。ここには北朝鮮も含まれる」として「北朝鮮はまたしても周辺国と全世界を完全に侮辱した」と話した。
彼は「皆さんの力量と決意を見て、こうした脅威を解決するための私たちの選択肢は効果的で圧倒的という自信をさらに持てた」として「私たちの敵がF35戦闘機のエンジン音を聞けばぶるぶる震えて審判の日が来たことを知るだろう」と主張した。トランプ大統領の発言は、空軍70周年記念式を勘案して、将兵の士気を鼓舞するためのものだったと考えられる。
トランプ大統領の国連総会での歩みと関連して、ニッキー・ヘイリー国連駐在米国大使はマクマスター補佐官との15日の共同ブリーフィングで「北朝鮮問題が最優先の中心になるだろう」と明らかにした。首脳レベルの外交と関連しては、トランプ大統領が就任後初の国連総会演説で、北朝鮮核問題に言及する可能性が高い。特に、韓米日3国首脳会議を通じて3国間の軍事協力策の増進を要求することもありうる。
長官級レベルでは、米国主宰で21日に安保理大量殺傷兵器の非拡散と関連した長官級公開会議を開く予定だ。国連消息筋は「北朝鮮核問題とともに、イラン、シリアの化学兵器問題などが扱われるだろう」と予想した。