登録 : 2017.03.06 09:13 修正 : 2017.03.06 11:52

米国、トランプ政権で国防費10%増額 
中国、国防費が初めて1兆元を超える 
日本、安倍首相、国防費「1%の原則」破棄を示唆

今年の米国・中国・日本の国防予算と 米国・中国・日本の国防戦力比較//ハンギョレ新聞社
 朝鮮半島のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備と南シナ海の衝突など、アジア太平洋地域をめぐる米中間の戦略的対立が深刻化し、この地域の軍備競争が次第に露骨化している。米中両国が相次いで大幅な国防費増額の方針を明らかにしたのに続き、日本までもこの40年間維持してきた「防衛費1%の原則」を崩すという意思を表明するなど、東北アジア地域全体が軍備競争の荒波に巻き込まれている格好だ。

 東北アジアの軍備競争の信号弾を撃ったのはドナルド・トランプ大統領だ。トランプ大統領は先月27日、2017年の会計年度基準で5830億ドルだった国防予算を2018年には540億ドル(10%)増やすことを明らかにした。「力による平和」というトランプ式安保政策を具体化した最初の処置であった。トランプ大統領は国防費を増額し、「米国は勝つ戦争を再開するだろう」と宣言した。前任のバラク・オバマ大統領は、莫大な財政赤字を理由に2016年の国防予算を2010年全盛期の85%水準に削減している。

 中国も対抗に乗り出した。中国議会である全国人民代表大会(全人大)の傅瑩報道官は4日、記者会見で「2017年の中国国防費の増加幅は7%前後」だと明らかにした。この場合、中国の今年の国防予算は初めて1兆元を超えた1兆121億元になる。毎年国防費を2桁に上げてきた以前に比べると低い増加率だが、10年前は中国の国防予算が今の半分にも満たない水準であったことを考えれば休まず増やしてきたのだ。このような米中間対立の流れの中で、安倍晋三首相も2012年末の政権獲得後、5年連続で防衛予算を増やしたのに続き、2日の参議院予算委員会では「防衛費を国内総生産(GDP)の1%以下に抑制するつもりはない」と宣言した。日本政府が1976年以降守ってきた「防衛費1%の原則」を事実上廃棄しようとするものだ。

 東北アジアで軍備競争が始まった根本原因は、米中間の戦略的な不信が土台となっていると分析できる。バラク・オバマ大統領と習近平国家主席は、2013年6月の首脳会談を通じてお互いが相手の「核心的利益」であることを尊重し、ウィン・ウィンの「新型大国関係」を模索したりもしたが、現在の両国間にこのような友好的な雰囲気を見出すことは難しい。

 中国はしばらく米国の圧倒的な海・空軍戦力と真っ向から相手するのは不可能という判断の下、向上した弾道ミサイル能力をもとにした「守勢的防衛」概念である接近禁止・領域拒否(A2/AD)戦略を推進してきた。空母キラーと呼ばれる弾道ミサイルである東風(DF)-26Dなどを活用し、尖閣諸島~沖縄~台湾~フィリピンにいたる「第1列島線」内に米国戦力の進入を許容せず(アクセス阻止)、日本の小笠原諸島~グアム~パプアニューギニアを結ぶ「第2列島線」内では米軍の自由な移動を制約(領域拒否)という意味だ。

 しかし、中国軍は2013年10月、東シナ海に防空識別区域(ADZ)を一方的に拡張する処置を出した後、だんだんとより攻勢的なようすを示している。中国は2015年以降、南シナ海のいくつかの無人島に滑走路と港湾施設を建設するなど、この地域の制空・制海権を確立するという意図を示す一方、2016年12月は史上初めて自国空母「遼寧」を西太平洋まで進出させた。朝日新聞は今年の中国国防予算を分析する5日付の記事で、中国が「2隻の空母を追加で建造しており、次世代ステルス戦闘機(殲20)、多弾頭新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)DF-41、新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など、米本土に対する攻撃も視野に入れた戦略兵器の開発にも力を入れている」と指摘した。

 これに対抗して、米国は南シナ海に対する「航行の自由作戦」など、実力行使と日米同盟強化、韓米日3角同盟の深化などを通じて、中国を抑えている。オバマ政権時代に行われた米戦略資産の日本の配置や朝鮮半島のTHAAD計画なども、こうした中国の締めつけ戦略の一環と見ることができる。

 しかし、米中はこのような水面下の対立の中でも、北朝鮮核問題など共通課題については対話と協力を続けていくものとみられる。これと関連して読売新聞は「レックス・ティラーソン米新国務長官が今月中旬に韓中日3カ国を歴訪する予定」と報道した。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-03-05 21:58
http://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/785222.html 訳M.C(1990字)

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