検察が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人キム・ゴンヒ女史のドイツモーターズ株価操作疑惑を不起訴処分にした中、ソウルの都心では週末、尹錫悦大統領退陣を求める市民団体の集会が続いた。
「ろうそく行動」は19日午後、ソウル中区市庁駅7番出口前で「尹錫悦退陣、キム・ゴンヒ特検を求める第111回ろうそく大行進、10月全国集中ろうそく集会」を開いた。崇礼門(スンレムン)方向の4車線道路約170メートルを埋め尽くした参加者たちは、このところキム・ゴンヒ女史と関連して浮上した各種の疑惑と、急激に悪化した南北関係などを指摘し、「尹大統領退陣」のスローガンを叫んだ。ろうそく行動側の推算によると、この日の集会に延べ1万2千人が参加したという。
「イム・ソングン前海兵隊1師団長を捜査対象から外すためのロビー」に関する証拠を高位公職者犯罪捜査処に提供したキム・ギュヒョン弁護士はこの日、発言者として集会に参加し、「検察は4年以上引っぱった株価操作事件まで不起訴にした」とし、「他の金主(資金提供者)は有罪判決を受けたのに、なぜキム女史だけが株価操作を知らなかったといえるのか」と指摘した。検察が17日、キム女史のドイツモーターズ相場操縦加担疑惑についてキム女史を不起訴処分にしたことを批判したのだ。
キム・ゴンヒ特検を求めて4日にソウル龍山区(ヨンサング)の大統領室に入ろうとして逮捕された大学生も発言を行った。「尹錫悦弾劾訴追を求める大学生時局座り込み団」のチョ・ソヨン団長は「大統領室に面会要請を行った大学生たちに拘束令状を請求し、弾劾を求める勢力は反国家勢力だという」とし、「不安で、もどかしくて、腹が立ってたまらない」と語った。
ろうそく行動は集会決議文で、韓国政府を「沈没する難破船」に喩え、批判を強めた。特に、与党と過去の支持層まで大統領を批判する現在の状況を強調し、「皆が難破船から脱出するために騒いでいる。弾劾はもう取り返しがつかなくなった」と主張した。弾劾の理由としては、「キム・ゴンヒ特検法」に対する拒否権行使▽党務介入および中立義務違反▽強制徴用関連最高裁判決の否定▽梨泰院(イテウォン)惨事の責任放棄などを挙げた。
参加者たちは集会後、市庁駅を出発して清渓川(チョンゲチョン)と乙支路(ウルチロ)入口駅、南大門(ナムデムン)などソウル都心を行進した。彼らは10月末から全国各地域で毎週「尹錫悦弾劾有権者大会」を開く一方、11月16日にも全国集中ろうそく大行進を開くなど、政府退陣運動を続ける計画だ。