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「ワンピース」の監督、「ジブリを汚しやがって…」ChatGPTの画像生成を非難

登録:2025-04-04 06:13 修正:2025-04-04 07:14
AIの絵を「生命に対する侮辱」と批判した宮崎駿監督の発言をシェア 
「ワンピース」のXのアカウントよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 オープンAI(OpenAI)の「ChatGPT」を使い、日本のアニメーション制作会社「スタジオジブリ」の絵柄を具現するのが世界的な人気を集めている中、日本の有名なアニメシリーズ「ワンピース」の監督が「ジブリを汚しやがって」とこれを非難した。

 ワンピースのアニメ監督の石谷恵さんは1日、X(旧ツイッター)への投稿で、「ジブリを汚しやがって…許さん」と綴った。石谷監督は、人工知能(AI)を使ってアニメを作る動画とともに、AI技術に対する宮崎駿監督の発言をシェアした。ジブリを設立した宮崎駿監督は2016年にNHKで放送されたドキュメンタリー番組で、AI技術でアニメを作ることについて「生命に対する侮辱を感じる」として、強く批判した。宮崎駿監督は当時「私の作業にはこの技術を使いたくない」と線を引いた。

 石谷さんは2日にも、「日本人でもジブリAI使っているやついんの!?」とし、「絶望だ…ジブリのブランド価値を落としかねない行為なのに」と批判した。さらに「法的手段に出てほしい…ジブリがこんなに安っぽく扱われるの耐えられない」と書き込んだ。

「ワンピース」のXアカウントよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ワンピースシリーズのまた別のエピソードを演出したヘンリー・サロー監督も先月28日、Xへの投稿で「AIでジブリのイメージを作る人たちが、原作のアーティストたちを傷つけ、怒らせること以外、何を成し遂げていると思うのか分からない」と綴った。サロー監督は「これを芸術の『民主化』と言う人たちは、自らを欺いている」とし、「オリンピック選手になることを『民主化』できないように、立派なアーティストや監督になることを『民主化』できないものだ」と強調した。

 オープンAIは先月25日、「ChatGPT4oのイメージ生成」モデルを発売した。発売直後から世界の利用者たちが人気アニメ画風に自分のイメージを変えてそれをシェアしているが、中でも特にジブリの画風が大きな人気を博している。オープンAIのサム・オルトマン最高経営者(CEO)も、自分の写真をジブリ風に変えた絵を相次いでXに投稿し、これを広報している。

 最近の動きに対するジブリの公式反応はまだ出ていない。

オープンAIのサム・オルトマンCEOが2日(韓国時間)、Xに投稿した絵=サム・オルトマン氏のXアカウントよりキャプチャー

 オープンAIは今回の技術を公開する際、以前より緩和された規制政策も発表した。新たな政策によって、ChatGPTを通じてドナルド・トランプ米大統領や政府効率化省(DOGE)を率いるテスラのイーロン・マスクCEOなど、有名人のイメージを生成することができる。「アジア人の目」や「太った人」のように、これまで人種差別への懸念などから描写が制限されてきたイメージ作業も可能になった。第二次世界大戦当時のドイツのナチスの象徴である「かぎ十字」(ハーケンクロイツ)模様など、嫌悪象徴物の生成に対する制限も解除された。

ソン・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1190497.html韓国語原文入力: 2025-04-03 23:20
訳H.J

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