チョ・グク元法務部長官が6日、来年の総選挙に出馬する意向をほのめかせた。再び「チョ・グク発の支持層分裂」の火種に抱えることになった野党「共に民主党」では、チョ元長官が実際出馬する可能性がどれだけあるのか、総選挙にどんな影響を及ぼすかなどを巡り意見が分かれている。
チョ元長官は同日、ユーチューブチャンネル「キム・オジュンの謙遜は難しい―ニュース工場」とのインタビューで、「次期総選挙に出馬するのか」という司会者の質問に「いま裁判を受けているが、できるだけ法律的に釈明し疎明するために努力する。ただしこれが受け入れられない場合は、非法律的方式で自分の名誉を回復する道を模索すべきではないかと考えている」と答えた。また「(検察の捜査で)私たち家族全体が滅多斬りにされた」とし、「法体系の中で、ある一人の人間が自分の疎明と釈明が全く受け入れられなかった時、人には文化的方法、社会的方法、政治的方法で自分を疎明し釈明したい本能があり、それは市民の権利」だと語った。
政界でチョ元長官の来年の総選挙出馬説が流れている中で出たこの発言は、裁判の結果に満足できない場合、出馬もありうるという考えを覗かせたものといえる。チョ元長官は子どもの入試不正と大統領府の監察もみ消し疑惑で、1審で懲役2年を言い渡されており、現在控訴審が行われている。
民主党内外では現行の準連動型比例代表制が維持された場合、チョ元長官が比例代表用政党を結成して直接出馬するか、候補者を支援するかたちが最も有力視されている。民主党所属で出馬するためには総選挙の6カ月前に入党しなければならないが、すでにその時期は過ぎており、無所属としての出馬は選挙区を決めなければならないため、比較的負担が大きいからだ。
民主党のある重鎮議員は、「『チョ・グク新党』を立ち上げた場合、野党支持者間の分裂が生じるため、民主党にとっては選挙でプラスにならない」と語った。一方、ある新人議員は「チョ元長官が(選挙に)乗り出せば、『イ・ジェミョン代表は支持しないが文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は支持する』という勢力を引き入れることができる」と話した。