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韓国野党代表、汚染水放出問題で政府への攻勢強化…「不逮捕特権放棄」宣言で転換図る

登録:2023-06-23 08:46 修正:2023-06-23 10:06
共に民主党のイ・ジェミョン代表が22日、江原道江陵市注文津の市場でイカを試食している/聯合ニュース

 共に民主党のイ・ジェミョン代表は、福島第一原発の汚染水放出問題を契機として政府与党に対する攻勢の姿勢を強めている。先日、「国会議員不逮捕特権(国会議員は現行犯でない限り会期中に国会の同意なく逮捕・拘束されないという憲法条項)」を放棄すると宣言したことで、自身と党を締め付けていた「防弾(徹底して身を守る)」フレームから抜け出し、反対世論の強い汚染水放出問題に集中することで、政府けん制の中心に立つことを意図した動きとみられる。

 イ代表は22日、江原道江陵(カンヌン)の注文津(チュムンジン)を訪れ、水産業や観光業の関係者と福島第一原発の汚染水問題について話し合った。イ代表はこの席で、「放出を止めるために韓国(政府)は実質的な行動を取るべきだが、非常に足りないという考えはぬぐい難い」とし、「安全には何の問題もないと言い張ったり主張したりしたところで、その問題そのものが消えるのか」と言い、政府を強く批判した。

 民主党はこのところ「汚染水放出問題」に注力している。前日に汚染水放出反対署名100万人達成を告げる報告大会を行ったのに続き、7月からはソウルを皮切りに全羅道、忠清道、済州道など全国を巡回して大規模な糾弾大会を開催する予定だ。民主党は、21日には太平洋の島しょ国に民主党議員全員の名義で国際的連帯を求める協力書簡を発送している。

 民主党内のイ・ジェミョン派は、イ代表が「不逮捕特権」の放棄を宣言したことで、より身軽に対政府闘争を導く環境が整ったとみている。与党および民主党内の非イ・ジェミョン派議員の攻撃の的となっていた「防弾国会」というフレームが、不逮捕特権放棄でかなり崩れたというわけだ。イ・ジェミョン派のキム・ヨンジン議員は、この日の仏教放送(BBS)ラジオの番組で「『イ代表の防弾問題、司法リスクをめぐっては、これ以上論争すべきことはない』というのが、民主党議員や外部の大方の見方」だとし「民生、経済、外交安保などの国会本来の仕事に集中していくことが必要だ」と語った。

 いっぽう、非イ・ジェミョン派からは「イ代表の司法リスクは猶予されているだけ」との声があがっている。非イ・ジェミョン派のある議員は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の失政に対してはきちんと闘うにしても、『イ・ジェミョンのリーダーシップ』の根底にある司法リスクはそれとして直視すべきだ」と述べた。

 正義党のペ・ジンギョ院内代表、イ・ウンジュ院内首席副代表、カン・ウンミ議員(同党福島原発汚染水阻止タスクフォース団長)はこの日、東京を訪れ、汚染水放出に反対する日本の政治家の集まり「原発ゼロ・再エネ100の会」と懇談会を実施した後、社会民主党の議員たちと東京電力を訪問した。ペ院内代表は出国前、金浦国際空港で記者団に対し、「(汚染水の放出に反対する)日本の議員や市民団体と連帯し、日本の核汚染水が決して無断で投棄されないよう、意志を結集していくつもりだ」と述べた。23日には放射能の専門家とともに福島第一原発を訪問する。

 国民の力のユン・ジェオク院内代表は、民主党が太平洋島しょ国に連帯を求める書簡を送ったことについて、この日の最高委員会議で「国民に対する怪談扇動が通じないため、国外でも怪談扇動をはじめた格好」だとし、「耳を疑うほどの非常識な行動」だと非難した。

イム・ジェウ、カン・ジェグ、ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1097125.html韓国語原文入力:2023-06-22 18:54
訳D.K

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