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104歳の最高齢の強制動員被害者、日本企業相手取った損害賠償訴訟でまたも敗訴

登録:2022-02-24 01:55 修正:2022-02-24 06:57
2019年4月4日午前、ソウル瑞草区の裁判所前交差点で日帝強制動員事件追加訴訟提起の記者会見を終えた強制動員被害者キム・ハンスさんが、訴状を提出するために裁判所へと向かっている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 日帝強占期(日本による植民地時代)の強制動員被害者と遺族が日本企業を相手取って起こしていた損害賠償請求訴訟で、一審は原告敗訴の判決を言い渡した。強制動員被害者の損害賠償請求権の消滅時効問題をめぐって下級審の判決が交錯する中、このところ被害者側の敗訴判決が相次いでいる。

 ソウル中央地裁民事96単独のイ・ベッキュ判事は23日午前、強制動員被害者のキム・ハンスさん(104)が三菱重工業を相手取って起こしていた損害賠償請求訴訟で、原告敗訴の判決を下した。また、別の強制動員被害者の遺族のPさんが熊谷組を相手取って起こしていた損害賠償請求訴訟でも、原告の請求が棄却された。

 強制動員被害者による損害賠償請求訴訟の争点は「被害者の損害賠償請求権はいつから認められるのか」だ。民法は「被害者が損害あるいは加害者を知った日から3年以内に損害賠償請求権を行使しなければ、請求権は消滅する」と規定している。

 強制動員被害者たちは2005年に日本製鉄を相手取って損害賠償訴訟を起こしたが、下級審で敗訴した。しかし最高裁(大法院)は2012年、被害者勝訴の趣旨から事件を破棄し、2018年の最高裁全員合議体による判決では被害者が最終勝訴した。これを受け被害者側は、最高裁判所全員合議体の確定判決が出た2018年10月30日が消滅時効の起算点だと主張している。一方、日本の諸企業は、最高裁が被害者勝訴の趣旨から事件を破棄し差し戻した2012年5月24日を起算点とすべきだと反論している。

 これついての下級審の判決は分かれている。2018年12月、光州高等裁判所民事2部(チェ・インギュ裁判長)は被害者側の主張を採用し、2018年の最高裁判所全員合議体の判決を起算点とした。しかし昨年8月と9月、ソウル中央地裁民事25単独のパク・ソンイン部長判事は日本企業側の主張を認め、2012年の最高裁破棄差し戻し判決を消滅時効の起算点と判断した。今年2月、ソウル中央地裁民事68単独のパク・チンス部長判事も日本企業側の主張を認め、被害者敗訴の判決を下した。

 23日に裁判所がキムさんとPさんに敗訴判決を下したのも、消滅時効の起算点を2012年と判断し、彼らの損害賠償請求権を認めなかったとみられる。キムさんは1944年に長崎に強制動員されて三菱造船所で労働を強制され、1945年の原爆投下で放射線に被ばく。その後、帰国した。キムさんは2019年4月に三菱重工を相手取って損害賠償訴訟を起こした。

 キムさんの訴訟代理人のキム・ソンジュ弁護士(法務法人トクス)は裁判直後、記者団に対し、「裁判所の判決は遺憾だ。2018年の最高裁最終判決が出る前は、被害者が日本企業に対して慰謝料を請求できるかどうか自体が法的に整理されていなかった。被害者の大半が高齢かすでに死亡しており、権利を争うかについての判断すらできなかった。控訴審で消滅時効などの争点について改めて判断を受けたい」と述べた。

チェ・ミニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1032236.html韓国語原文入力:2022-02-23 12:28
訳D.K

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