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韓国与党代表「米国は2級民主主義国家…対北朝鮮ビラ聴聞会は越権」

登録:2021-05-19 01:22 修正:2021-05-19 07:52
文大統領の訪米前日に批判
共に民主党のソン・ヨンギル代表が18日午前、光州北区の国立5・18民主墓地で開かれた第41周年5・18民主化運動記念式に参席している/聯合ニュース

 共に民主党のソン・ヨンギル代表が18日、対北朝鮮ビラ散布禁止法に関する聴聞会を開いた米国に対して「かなりの越権行為」「2級民主主義国家」と述べ、強く批判した。この日の発言は、韓米首脳会談のために文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪米する前日に出たものだ。

 ソン代表はこの日、光州(クァンジュ)5・18記念文化センター民主ホールで開かれた2021光州人権賞授賞式の基調演説で「金正恩(キム・ジョンウン)とキム・ヨジョンの裸体を合成した粗悪な形態のビラを表現の自由の擁護と言うのは行き過ぎではないか」とし「まだ法律的に戦争状態である国においては心理戦の一種となり得る、相手陣営を侮辱し攻撃するビラの配布行為を、公に防止しないわけにはいかない」と述べた。対北朝鮮ビラ散布禁止法をめぐって聴聞会を開いた米下院に向けた発言だ。ソン代表は昨年、国会外交統一委員長在職時に、対北朝鮮ビラを北朝鮮に向けて散布した場合は処罰することを内容とする対北朝鮮ビラ散布禁止法案を代表発議している。

 ソン代表は、英国の経済専門紙「エコノミスト」が判定した今年の各国の「民主主義指数」を取り上げ、「韓国は完全な民主主義国家と評価されたが、米国とフランスは『不足のある民主主義』国家として2級判定を受けている」とし「米国は、扇動の問題があるとして、現職大統領のツイッターアカウントも閉鎖した」とも述べた。大統領選挙への不服従を扇動したドナルド・トランプ前大統領のSNSアカウントも閉鎖した米国が、「表現の自由」を大義名分として朝鮮半島の緊張を高める可能性の高い対北朝鮮ビラの禁止を批判するのは矛盾だという指摘だ。ソン代表は続いて「米連邦最高裁判所は、明白な危険が存在する場合は表現の自由を制限できるとの判決を一貫して下している」とし、「したがって、大韓民国の立法府が作った法律のことを米国が批判するのは、かなりの越権行為だ」と付け加えた。

シム・ウサム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/995769.html韓国語原文入力:2021-05-18 19:55
訳D.K

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