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[社説]米議会聴聞会での「北朝鮮向けビラ問題」、韓国政府はきちんと伝えよ

登録:2021-04-09 20:05 修正:2021-04-10 08:07
自由北韓運動連合のパク・サンハク代表が2018年5月、京畿道坡州市の烏頭山統一展望台駐車場で、北朝鮮向けビラ散布の代わりに金正恩北朝鮮国務委員長を非難する文言が書かれた横断幕をコンテナ上で広げている=坡州/キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

 米国議会の超党派的機関であるトム・レントス人権委員会(人権委員会)が15日(現地時間)、韓国の「北朝鮮向けビラ禁止法」に関連してオンライン聴聞会を開催する。米議会で韓国政府の南北関係に関する政策や法案に関連した聴聞会が開かれるのは異例なことだ。韓国政府は、この聴聞会に守勢的に対応するのでなく、北朝鮮向けビラ禁止法の制定趣旨を積極的に説明し、北朝鮮の人権を実質的に改善するためにどのような努力をしていくのかを明確にするよう望む。

 人権委員会は、北朝鮮向けビラ禁止法が北朝鮮の人権増進のための努力を阻害しかねないという憂慮が一部にあるとし、聴聞会開催の背景を8日明らかにした。先月30日から施行された北朝鮮向けビラ禁止法は、軍事境界線一帯での北朝鮮に向けた拡声器放送やビラなどの散布に対して最長3年以下の懲役や3千万ウォン(約295万円)以下の罰金で処罰できるように定めている。

 人権委員会は、人権に関心のある議員が自由に参加できる米下院の正式組織だ。下院の公式常任委員会ではなく立法権限はない。韓・米の保守マスコミは、米国の政界全般で北朝鮮向けビラ禁止法に対してきわめて深刻な問題を感じ聴聞会を開くと報道しているが、今回の行事は性格上、公聴会に近い。

 主催側は今回の聴聞会にイ・インホ元駐ロシア大使とスザンヌ・ショルティ北韓自由連合代表、人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのジョン・シフトン・アジア局長などが証人として出席すると明らかにしたが、その面々を見ると偏っている印象がある。韓国政府は、境界地域の住民や北朝鮮の人権改善のために努力してきた人々、脱北民などが参加してバランスが取れた証言ができるよう、米議会と積極的に疎通する必要がある。そうすれば逆に今回の聴聞会が、これまで北朝鮮向けビラを散布する過程で境界地域の住民が日常でどれほど大きな被害を被り、武力衝突の不安を感じなければならなかったのかを米国の政界、人権団体にしっかり説明する機会にもなりうる。

 専門家たちは、北朝鮮向けビラの散布が北朝鮮の人権改善に実益がなく、弊害ばかりが大きいと指摘する。朝中国境など多様な経路を通じて外部情報が着実に北朝鮮に入っているが、北朝鮮向けビラが問題となって北朝鮮当局が取り締まりを強化し、外部情報の流入が難しくなり、脱北民を家族に持つ北朝鮮住民の日常もさらに危険になったという。北朝鮮向けビラ散布が米国などの関連機関から支援金を受け取ろうとする一部の脱北団体の金儲けの手段に転落しているとの批判もある。

 一方では、韓国政府と市民社会が北朝鮮の人権を改善する努力を強化しなければならない。韓国に定着した脱北民により多くの関心を傾け、国際社会の北朝鮮人権議論にも積極的に参加する必要がある。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/990426.html韓国語原文入力:2021-04-09 18:43
訳J.S