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韓国で宗教団体関連施設発の集団感染、少なくとも341人…第3波再拡散の岐路

登録:2021-01-28 03:52 修正:2021-01-28 06:34
防疫当局、遅ればせながら未認可の教育施設に 
寄宿型塾と同一の防疫守則を適用
コロナ集団感染が発生した光州市光山区雲南洞の光州TCS国際学校の前で、ある市民がカラーコーンを拡声器にして運営主体の宗教団体に抗議している/聯合ニュース

 IM宣教会の未認可教育施設で発生した集団感染の影響で、27日の新型コロナウイルス感染症の新規感染者は10日ぶりに500人台となった。同宣教会は全国の11の市・道で40カ所の施設を運営しているため、「n次感染」が広がる可能性がある。緩やかな減少傾向を示していた第3波が再拡散の岐路に立たされたことで、29日の社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)調整案発表時における段階的緩和は容易ではないだろうとの観測が出ている。

 27日午前0時現在、過去24時間以内に確認されたコロナ新規感染者は559人で、今月17日(520人)以来10日ぶりに500人を超えた。IM宣教会が運営する光州(クァンジュ)TCS国際学校で110人が一度に陽性判定を受けた影響によるもの。中央防疫対策本部(防対本)は、同日午前0時現在でIM宣教会に関連する集団感染により、大田(テジョン)、光州、京畿道で332人の感染が確認されたと明らかにした。蔚山(ウルサン)でも3人、慶尚南道でも9人の関連感染者が出ており、感染者は累計で少なくとも341人にのぼる。

 IM宣教会は、全国の11の市・道で未認可の23の教育施設と17の研究所を運営している。防疫当局は、未認可の23の教育施設に関連する841人の名簿の提出を受け、前日までに80%以上に対する診断検査を終えた。防疫当局は各施設間の関連性を調査している。防対本のパク・ヨンジュン疫学調査分析チーム長は「地域社会でn次感染した事例はまだ報告されていないが、今後出る可能性はある」と述べた。

 地域社会への拡散は、29日に発表されるソーシャル・ディスタンシング調整案にも影響を及ぼす見通しだ。27日現在で直近の1週間(21~27日)の1日平均の国内感染者は388.7人で、前日(369人)より20人近く増えた。距離措置レベル2.5の要件の一つである「全国の1週間の1日平均感染者数が400~500人」に再び接近しているため、レベルの引き下げは容易ではなさそうだ。IM宣教会発の集団感染を除いても300~400人台の感染者が発生し続けていることも負担となっている。パク・ヨンジュンチーム長は「(未認可教育施設の感染以外にも)地域社会に潜在している感染者、特に無症候・軽症患者から家族、同僚、濃厚接触者に感染する例がまだ多いと思う」と分析した。

 政府はこの日、遅ればせながら宗教団体が運営する未認可教育施設に対する防疫守則ガイドラインを発表した。これまでこうした形態の未認可教育施設は学校、塾、宗教施設などに分類されておらず、防疫の死角地帯となっていた。今後、正規の学校に通っていない生徒が寄宿しながら全日制で授業を受ける施設には、寄宿型塾と同水準の防疫守則が適用される。施設許可面積8平米当たり1人に人員が制限され、入所者に対する先制検査の実施、外出禁止などの防疫守則の順守が求められる。

 正規の学校に通う生徒に補習授業を提供する形態の通学型施設には、宗教施設の防疫守則が適用される。礼拝以外には教習や小規模会合などの対面活動や食事・宿泊が禁止され、礼拝の際には出席者を座席数の10%(首都圏)または20%(非首都圏)に制限しなければならない。

ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/980670.html韓国語原文入力:2021-01-27 18:03
訳D.K

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