本文に移動

首都圏に広がる教会発の集団感染…1カ月で70人近くが感染判定

登録:2020-06-02 02:10 修正:2020-06-02 16:38
仁川の新規開設教会、28人が陽性判定 
一部は小規模な13の教会で会合 
仁川市、宗教施設の集合制限を検討 
 
原語聖書研究会は感染者14人に 
高齢者1人死亡、1人は重篤 
クーパン発の感染、ソウル東部教会へ伝播
1日午前、新型コロナ感染者が確認された仁川富平区のソンジン教会の入り口に立入禁止の案内文が貼ってある=仁川/パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 首都圏の教会での会合や行事を媒介として、5月以降だけで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が70人近く確認されるなど、再び宗教関連の会合が感染症拡散の震源地となっている。ソウル・京畿地域の信徒の集まりである原語聖書研究会の会合では死者も1人確認された。仁川市(インチョンシ)は、市内の全ての宗教施設4234カ所を対象に集合制限命令を下すかどうか検討している。

 1日の仁川市などの説明を総合すると、仁川市富平区(プピョング)のある新規開設教会の牧師Aさん(57、女性)が前日に陽性判定を受けたのに続き、ソウル、京畿、仁川などの首都圏各地でAさんに連なる28人が1日に陽性判定を受けた。Aさんを含め16人が牧師で、5人は牧師の家族、残りの8人は信徒などだった。

 陽性判定を受けた牧師と信徒たちは、5月25~28日に小規模な13の教会で交互に開かれた聖書の集いや祈祷会などに参加していた。特にAさんは富平区と弥鄒忽区(ミチュホルグ)の4つの教会を訪れていた。Aさんの感染経路は確認されていない。確認された感染者のうち少なくとも16人は無症状のため、「Aさんが感染源ではない可能性もある」と仁川市の関係者は説明した。

 防疫当局は、小規模で運営される新規教会の特性から会合が狭い場所で行われたうえ、参加者の多くがマスクを着用していなかったため、ウイルスの伝播速度が速かったと見ている。新規教会関連の感染者の大半の24人が住む仁川市は、管内の全ての宗教施設に2週間の集合制限命令を下すかどうか検討している。命令が下されれば、マスクの常時着用と会合の前後の消毒と換気、幼稚部および青少年部の会合の自粛などの防疫守則を徹底しなければならない。

 済州島を団体で訪れた京畿道軍浦市(グンポシ)・安養市(アニャン市)の牧会者の会でも、同会の11人の関係者の感染が確認された。防疫当局は、12の教会の25人が参加した5月25~27日の済州島での会合でウイルスが広まったものと見ている。11人の感染者の中には、済州島には行っていない感染者の小学生の家族なども含まれている。

 原語聖書研究会に関連する感染者も増え、計14人となった。感染者のうち、70代の男性1人は先月24日に死亡したが、これは最初の感染者確認からわずか4日後のことだ。80代の女性1人は病状がひどく、人工呼吸器を使っていることが分かった。このほか、ソウル江南区(カンナムグ)のトンイン教会に関連した感染者は京畿道九里市(クリシ)の一家など11人、慶尚北道亀尾市(クミシ)のエリム教会関連は9人、韓国大学生宣教会(CCC)関連は9人。嘉泉大学では、先月30日に陽性判定を受けた韓国大学生宣教会の会員の学生2人と親交がなく、動線も重ならない別の学生が1日に陽性判定を受けた。

 京畿道富川市(プチョンシ)のクーパン物流センターに連なる感染とみられる京畿道水原の東部教会では、さらに4人の感染者が確認され、感染者は計8人となった。クーパン物流センター関連の感染者は1日正午現在で112人。ほとんどが1~2次感染で、3次感染は3人とみられる。

 防疫当局は、このところ教会、聖書研究会などの小規模会合、宗教行事などを中心にCOVID-19が広がっていることから、会合の自粛と非対面会合への転換を求めた。特に、今週末には多数の教会で子どもの礼拝も再開されるなど、礼拝への参加人数を制限しないところが多くなることを考慮した措置だ。京畿道は1日から14日までの2週間にわたり、物流倉庫業、運送宅配の物流施設、集荷場、コールセンター、葬儀場、結婚式場に対し、集合制限命令を下した。

チェ・ハヤン、イ・ジョンハ、キム・ギソン、ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/947451.html韓国語原文入力:2020-06-01 21:13
訳D.K