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韓国、大衆利用施設の集団感染が大幅に減少…距離措置の効果

登録:2021-01-16 02:00 修正:2021-01-16 08:29
ジムなどの大衆利用施設の集団感染 
昨年11月の52.7%→最近33.5%に減少
15日、慶尚南道金海市の大中小学校で行われた小学校・付属幼稚園の非対面卒業式兼修了式で、保護者たちが教室の外の椅子に座り、携帯電話で卒業式を見守っている。この日の卒業式は、家族などの出席なしに行われた/聯合ニュース

 新型コロナウイルス感染症の第3波初期の昨年11月には50%を超えていた大衆利用施設などでの集団感染の割合が、最近は30%台にまで減り、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)が効果を示していることが分かった。政府は、今月18日から適用される新たなソーシャル・ディスタンシング方式を16日に発表する予定だが、政界の内外からは防疫措置の緩和を求める声が出ており、専門家は懸念を示している。

 中央事故収拾本部(中収本)のユン・テホ防疫総括班長は15日の定例ブリーフィングで「屋内体育施設、塾、カフェなどの大衆利用施設での集団感染の割合は、昨年11月には52.7%まで跳ね上がっていたが、最近は33.5%ほどにまで低下した。感染者との接触などの個人間接触が占める割合は約20%から40%に高まった」とし「大衆利用施設に対する防疫措置強化や5人以上の会合の禁止などによって、患者発生が減少に転じたもの」と述べた。

 この日確認された新規感染者数は513人。直近の1週間(9~15日)の地域発生感染者数は1日平均523人だった。チョン・セギュン首相はこの日、中央災害安全対策本部の会議を開き、新たなソーシャル・ディスタンシング方式について集中的に議論し、「今週に入り1日平均500人台にまで減っているものの、第3波が始まる前は1日100人にも満たなかったのと比べれば、依然として危機的状況」と述べた。

 この日、コロナによる国内の死者は22人増え、累計で1217人となった。全世界のコロナによる死者は200万人を超えた。国際統計サイト「ワールドオーメーター」は、この日午前8時45分現在のコロナによる累計死者数を200万453人と発表している。

 昨年11月以降、集団感染の約15%が発生している教会などの宗教施設について、政府は防疫指針に違反した施設への閉鎖命令などの実効性を高めるため、感染症予防法とその下位法令を改正する予定であることを明らかにした。特に、特別自治道知事と市長、郡長、区長に与えられている集合制限や禁止施設の閉鎖などの是正命令の権限を、市長と道知事にまで拡大することとした。

 しかし16日の新たなソーシャル・ディスタンシング方式の発表を前に、政界などからは食堂や居酒屋などの営業終了を午後9時から午後10時へと緩和するか、カフェでの飲食を可能にすべきだといった意見が出ており、専門家は懸念を示している。高麗大学九老(クロ)病院のキム・ウジュ教授(感染内科)は「各施設の危険度を、これまでの感染者発生データなどを用いて科学的に評価した後に、危険度の低い施設から徐々に防疫を緩和するのが適切だ」とし「昨年、第1波が鈍化した後、大衆利用施設の防疫守則を一斉に緩和し、5月初めに梨泰院のクラブで集団感染が発生した轍を踏んではならない」と語った。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/978954.html韓国語原文入力:2021-01-15 13:54
訳D.K

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