保護者の留守中に発生した火災で重いやけどを負い、治療中だった仁川(インチョン)の小学生兄弟の弟が、21日に死亡した。
警察などの説明を総合すると、ソウル市内のやけど専門病院の一般病室で治療を受けていたA君(8)は、21日午前に容体が悪化し、集中治療室に運ばれたものの、午後3時45分ごろに死亡した。A君は先月14日の火災事故で大やけどを負い、病院で治療を受けていた。
A君は、前日午後から呼吸困難や嘔吐などを訴え、状態が急に悪化したという。全身にⅠ度のやけどを負ったA君は、先月の秋夕連休期間に兄と共に意識を完全に取り戻し、集中治療室から一般病室に移されていた。
兄のB君(10)は、全身の40%に重いⅢ度のやけどを負い、2回の皮膚移植手術を受けた。現在は、たまに携帯電話で遠隔授業を受けるほど好転ているという。
B君兄弟は、先月14日午前11時10分ごろ、仁川市弥鄒忽区(ミチュホルグ)の4階建ての集合住宅の2階の自宅で、料理をしようとしていたところ火災が発生し、重いやけどを負った。彼らは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)再拡散の影響で登校が中止され、対面授業が実施されている期間中に、母親が外出して不在の自宅で、自分たちで食事の支度をしようとしていたところ事故に遭った。
B君兄弟の火災事故に関心を寄せ続けてきた共に民主党のホ・ジョンシク議員はこの日、A君の死を自らのフェイスブックで伝え、哀悼の意を表した。ホ議員は「2時間半にわたり心肺蘇生法を行ったが、結局、目を覚まさなかった。胸が潰れる思い」と語った。
兄弟の一日も早い快復を祈って治療費などを寄付した市民たちは、やるせない思いを禁じ得ない様子だった。仁川市に住むLさん(36)は「早く治ることを願う気持ちから支援機関に寄付した。だいぶ快復したというニュースを聞いていたのに、突然死んでしまったなんて、あまりにもかわいそうだ」と語った。この日、仁川地域の母親たちのオンライン・コミュニティーなどには「うちの息子と同じ年頃。とても悲しい」などの追悼コメントが相次いで書き込まれた。
A君の葬儀は、仁川市延寿区(ヨンスグ)の赤十字病院葬儀場で行われる。