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政府・与党、軍の泰陵ゴルフ場一帯に大規模住宅供給を検討

登録:2020-07-16 08:30 修正:2020-07-16 14:09
2年前に白紙撤回した案を再推進 
キム・ヒョンミ国土部長官、チョン・ギョンドゥ国防部長官を訪ね協議 
グリーンベルト解除も「政府を挙げて議論する」
泰陵ゴルフ場=国軍福祉ポータルのホームページよりキャプチャ//ハンギョレ新聞社

 共に民主党と政府は、7・10不動産対策の後続作業として住宅供給物量の拡大に積極的に取り組んでいる。政府与党は、ソウル周辺のグリーンベルト(環境保全のための開発制限区域)解除だけでなく、国防部所有のソウル泰陵(テルン)ゴルフ場敷地一帯を活用する案を検討していることが15日に確認された。

 国土交通部はこの日午前、民主党の国土交通委員会委員らと不動産供給対策のための非公開政府与党間協議を開いたのに続き、午後にはソウル市庁で企画財政部・京畿道・仁川市関係者らと住宅供給拡大実務企画団の初の会議を開いた。7・10対策については、不動産税制強化があるだけで住宅供給案が抜けているという批判世論が強まっているため、早急な供給対策作りに乗り出した格好だ。

キム・ヒョンミ国土交通部長官(右)とチン・ソンミ国会国土交通委員長が15日午前、国会議員会館で開かれた同党の国土交通委員らと国土交通部との政府与党間協議で言葉を交わしている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 政府与党はひとまず、ソウル蘆原区(ノウォング)の軍施設である泰陵ゴルフ場一帯を不動産供給地として活用することを検討中だ。陸軍士官学校と近隣する泰陵ゴルフ場は149万6979平方メートルの規模があり、近くの泰陵選手村の敷地まで合わせると250万平方メートルにのぼり、2万戸以上の住宅供給が可能だという分析が出ている。この敷地一帯は2年前にも宅地供給拡大のために積極的に検討された所だが、国防部の反対で白紙撤回された。しかし、不動産市場の安定化が現政府の最大目標になっている中、再び有力な代案として浮上したわけだ。キム・ヒョンミ国土部長官はこの日の政府与党間協議後、龍山区(ヨンサング)の国防部庁舎を訪問し、チョン・ギョンドゥ国防部長官と会談した。会談の内容は伝えられていないが、泰陵ゴルフ場の敷地問題を議論するためではないかとの見方が出ている。

 さらに政府与党は、グリーンベルトの解除にもある程度共感している。国会国土委員会の民主党幹事であるチョ・ウンチョン議員は政府与党間協議後、記者団に対し、ソウル市のグリーンベルト解除案についての質問を受け、「そのようなことも含めて、住宅供給方策について政府を挙げて議論することになる」と述べた。前日、ホン・ナムギ経済副首相兼企画財政部長官も放送のインタビューで、住宅供給対策の一環としてグリーンベルト解除問題を考慮するのかという質問に対し「現在1次的に5~6件の課題を検討している」とし、「これらの課題に対する検討が終わってから、必要ならばグリーンベルト問題を検討しうる」と明らかにしている。しかし、グリーンベルトの解除にはソウル市が反対の意向を保っており、速度を上げるのは容易ではないのが現状だ。党関係者は「グリーンベルト解除は大統領府だけでなく中央省庁も同じ考えで、ソウル市だけが反対している。グリーンベルトの解除が必要だとしても、この事案に反対していたパク・ウォンスン市長が死亡した状況では、直ちに議論するのは難しい」と述べ、時間をかけて議論する意向を示した。

ソ・ヨンジ、チン・ミョンソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/953855.html韓国語原文入力:2020-07-16 5:00
訳C.M

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