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「リッチウェイ」訪れた70代、自宅隔離せず病院直行し「陽性判定」…一部施設を閉鎖

登録:2020-06-06 06:52 修正:2020-06-06 07:44
生活防疫への転換から1カ月 

健康用品販売会社関連の感染者、30人を超える 
首都圏の散発的な集団感染相次ぐ 
経路不明感染者が9.7%…そのうち首都圏が75% 
陽川区の卓球場でも感染者4人発生 
歯科医師5000人参加する行事に制限命令
今月5日、新型コロナウイルス感染症患者が訪れたことが確認されたソウル松坡区のソウル峨山病院新館の入口で、関係者が消毒を行っている/聯合ニュース

 韓国政府が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応防疫システムを「生活防疫」(生活の中の距離措置)に切り替えてから1カ月が過ぎた5日、首都圏を中心とした散発的感染が相次いだ。また、別の集団感染の震源地となったソウル冠岳区(クァナック)の健康用品販売会社「リッチウェイ」関連の感染者(70歳男性)は前日、診断検査を受けたが、自宅隔離せず5日にソウル峨山病院を訪れ、同日病院施設の一部が閉鎖された。

 中央防疫対策本部(防対本)の集計によると、同日0時現在、COVID-19の新規感染者は前日より39人増え、累積患者数は1万1668人に達した。防対本のクォン・ジュヌク副本部長は同日の定例ブリーフィングで「現在、首都圏で散発的な、時には集団的な患者発生が続いている」とし、「ここ2週間で、感染経路不明で調査中の事例が9.7%に増え、このうち74.5%が首都圏の事例」だと述べた。リッチウェイ関連の感染者は同日午後6時現在、ソウルだけで22人に増えるなど、計30人を超えた。特に、感染者の大半が高危険群の60~70代で、最高齢は86歳であることから、防疫当局は警戒を強めている。

 リッチウェイを定期的に訪問する関係者の70歳の男性は前日、江北区(カンブクグ)の選別診療所で検査を受けた後、同日午前7時ごろ病院を訪れ、その約2時間後に陽性判定通知を受けた。当時、男性は外来診療のため、病院の待合室にいたという。検査の後は結果が出るまで自宅隔離しなければならないが、このような守則が守られなかった。病院側は、感染者が訪れたキオスクや採血室(新館1階)、心電図室(東館2階)、外来撮影室(東館1階)をただちに閉鎖し、消毒と防疫措置に乗り出した。病院側は同患者と動線が重なる他の患者や保護者などを疫学調査した後、個別連絡を取る予定だ。

 ソウル陽川区(ヤンチョング)では、卓球場を訪れた区民2人と、彼らと一緒に卓球をした他の区の住民2人の感染が確認された。陽川区は木2洞の木洞卓球クラブ(5月28日~31日)や新月7洞のスマイル卓球場(5月30日)と陽川卓球場(5月30日~6月1日)の訪問者は検査を受けるよう呼びかけた。

今月5日午前、ソウル中区の国立中央医療院の講堂で、中央災害安全対策本部の主催で「首都圏病床共同対応模擬訓練」が行われている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 一方、ソウル市は同日、ソウル市歯科医師会主催でソウルCOEXで開催された「第17回ソウル国際歯科機材展示会(SIDEX2020)」と関連し、「市民の懸念を考慮し、(前日に)集合制限命令を下し、(行事を)自粛することを期待したが開催されたため、やむを得ず防疫守則命令を下すことになった」と述べた。7日まで開かれる今回の行事には約5000人が参加するものと予想される。

ファン・イェラン、ソン・ギョンファ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/948119.html韓国語原文入力:2020-06-06 02:34
訳H.J

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