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「チョ・グク守護」を掲げた開かれた民主党「チョ・グク事態は検察のクーデター」

登録:2020-03-23 02:56 修正:2020-03-23 08:09
[支持層を狙った世論作り批判] 
国会記者会見は「検察糾弾大会」を彷彿 
チェ・ガンウク「検察を統制しなければ日常が破壊される」 
不動産投機批判のキム・ウィギョム「マスコミ改革」 

民主党は開かれた民主党と一線 
「公認不適格者が含まれているのは遺憾」 

「彼らだけのリーグ」中道層離脱の指摘も
開かれた民主党の比例代表候補者推薦管理委員のチョン・ボンジュ前議員が22日午前、国会本庁前の階段で行われた同党比例代表候補者の記者会見で発言している=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 共に民主党が参加する比例連合政党「共に市民党」とは別に、親文(文在寅支持)性向の与党関係者が参加する「開かれた民主党」が勢力拡大に乗り出したことで、与党の4・15総選挙比例代表争いが「支持者だけのゼロサムゲーム」の様相を呈している。特に直前まで大統領府と法務部に属していた人々が参加して「文在寅(ムン・ジェイン)、チョ・グク守護と反検察」を掲げ、積極的な支持層を相手に世論作りを行っており、かなりの余波が予想される。政界内外からは、民主党主導の比例連合政党により与党が大義名分を失ったのに続き、今回は変則的な「彼らだけのリーグ」が浮上したことで、中道層が背を向ける可能性があるという指摘が出ている。

 チョン・ボンジュ前議員とソン・ヘウォン議員が主導して結党した比例代表用政党である「開かれた民主党」は22日、キム・ウィギョム前大統領府報道官、チェ・ガンウク前大統領府公職綱紀秘書官、ファン・ヒソク前法務部人権局長らが出席する中、国会で記者会見を開いた。記者会見は検察・マスコミ糾弾大会を彷彿とさせた。「不動産投機疑惑」で公認から外されたキム・ウィギョム前報道官は「大統領にかみついたり、韓国社会の軋轢と分裂を増幅させる記事があまりにも多かった。マスコミ改革を実現したい」と述べた。チョ前長官の息子に虚偽のインターン経歴書を書いたという疑いで裁判中のチェ・ガンウク前大統領府秘書官は「検察がまともに民主的統制を受けなければ日常生活がいつでも破壊されうるということを、すべての市民が感じただろう。検察の行動に無批判に追従するマスコミは、マスコミ改革の切実さも体感させてくれた。私が持っている経験と知識を最大限につぎ込む機会が与えられたらと思う」と述べた。

 直前まで法務部人権局長を務めていたファン・ヒソク弁護士は「昨年のいわゆる『チョ・グク事態』は、正確に言えば『検察のクーデター』だ。クーデターを鎮圧するために努力したが、再び新しい役目を与えられ、今年検察改革を完遂するためにこの場に立った。(検察と)一勝負するしかない。年内に必ずまとめたい」と出馬の弁を述べた。ファン前局長はこの日、自身のフェイスブックに「検察発の国政壟断勢力・検察クーデター勢力リスト」とし、ユン・ソクヨル検察総長をはじめとする現職検事14人のリストを掲載した。ファン前局長が今年1月の辞任前まで検察改革の主務を担っていた検察改革推進支援団の団長だったということを考えると、不適切な行動という批判は避けられないだろう。

 政治コンサルティンググループ「ミン」のパク・ソンミン代表はハンギョレの電話取材に対し、「批判的な人たちからすれば、彼らの言う検察改革は『捜査できなくすること』、マスコミ改革は『批判できなくすること』と映る可能性もある。朴槿恵(パク・クネ)前大統領がイシューにならないように戦々恐々とする保守とは違って、開かれた民主党はチョ前長官を前面に押し出している。これに対して有権者がどんな選択をするか、見守らなければならない」と述べた。翰林国際大学院大学のチェ・テウク教授は「それなりに知名度のある民主党系列の人々を集めれば、少なくとも3%は超えるだろうと考え、何ら大義名分のない議席商売をしている」と強く批判した。

 民主党は、開かれた民主党に対して一線を引いている。民主党のユン・ホジュン事務総長はこの日の記者懇談会で「わが党の公認候補選びで不適格と判定されたり、その判定を前にして不出馬宣言をした人、または予備選挙で脱落した人があちらの20人の候補者名簿に入っていることは非常に遺憾だ」と述べた。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/933670.html韓国語原文入力:2020-03-22 20:45
訳D.K

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