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[社説]衛星政党「比例名簿」対立、これほどのコメディはない

登録:2020-03-18 06:36 修正:2020-03-18 08:12
ファン・ギョアン未来統合党代表が17日、ソウル鍾路区社稷路で比例代表用衛星政党の未来韓国党の比例代表公認に関する質問に答えている=カン・チャングァン先任記者//ハンギョレ新聞社

 未来統合党が比例代表用の衛星政党として作った未来韓国党と比例代表候補名簿について泥沼の戦いをしている。未来韓国党が16日に発表した比例代表候補者名簿から、未来統合党のファン・ギョアン代表が比例代表候補として目をつけて招へいした人々が当選圏外に押し出されると、未来統合党は「衛星政党であることを放棄した公認」だと猛非難した。これに対してハン・ソンギョ未来韓国党代表は「若さと専門性に重点を置いた公認」だと対抗していたが、「公認管理委員会に再審議を要請する」と一歩引いた。失笑を禁じることができない。どう包装しようが保守陣営の衛星政党の立党が自ら招いたマクチャン劇(無理なストーリー展開の劇)でしかない。

 ハン・ギョアン代表など未来統合党の指導部はハン・ソンギョ未来韓国党代表に対する裏切られた気持ちを吐露した。準連動型比例代表制の選挙法改正に対抗して「議員貸し」を通じて立党した衛星政党が、母政党が招へいした関係者を比例代表名簿から除いたので怒りがこみ上げているのだろう。

 しかし、国民の目には二つの政党のどちらも名分のない利権争いをしていると映るだけだ。そもそも比例代表議席を狙った衛星政党の立党自体が、小数政党の国会進出を促進するための選挙法改正を無力化しようとする政治工学的小細工から始まったことだ。さらに、ファン代表は非難の世論にも関わらず比例順位を繰り上げるために「議員貸し」を敢行したので、誰が誰を非難することができようか。

 ファン代表は未来韓国党は「衛星政党」だと考えて比例代表名簿を自分の意向通りに作成するものだと期待したはずだ。しかし、法律上は未来統合党と未来韓国党は厳格に別の政党だ。未来統合党が未来韓国党の公認に干渉すること自体が滑稽なことだ。未来統合党は未来韓国党のハン・ソンギョ代表とコン・ビョンホ公認管理委員長を圧迫するために、国会議員を再び引き抜いたり別の比例用衛星政党を作る案まで言及したという。情けないこと極まりない行動だ。すでに未来統合党の選挙区公認についてファン代表側とキム・ヒョンオ公認管理委員長が対立してキム委員長が辞任している。ところが今度は比例代表名簿について対立しているとは、これほどのコメディはない。

 未来韓国党は公認管理委員会6人の同意を得て正常かつ合法的に公認したと主張し、「再審要請を決める最高委員会を18日開く」と明らかにした。法的に他党の圧迫により公認結果を変えるのならば、自ら独立性がないということを自認する格好になるはずだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/933022.html韓国語原文入力:2020-03-18 02:42
訳M.S

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