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朝鮮新報「2019年は朝鮮半島非核化協議の最後のチャンス」

登録:2019-10-09 04:26 修正:2019-10-09 08:18
朝鮮総連機関紙「トランプ大統領、官僚の誤った判断に耳を傾けるべきでない」 
「米国の創意的アイデア」は「まず核放棄、次に補償の変種に過ぎない」と一蹴
スウェーデン・ストックホルムで開かれた朝米実務交渉を終えて、帰国の途についたキム・ミョンギル北朝鮮外務省巡回大使が7日、経由地の北京の首都空港で取材陣の質問を受けている//ハンギョレ新聞社

 7日付『朝鮮新報』はストックホルムでの朝米実務協議が合意なしに終わったことについて、「2019年は朝鮮半島非核化に向けた協議の最後のチャンス」、「トランプ大統領が断固として勇断を下すべき時」と主張した。

 南北・朝米関係などの敏感な問題に関し、北朝鮮当局の本音を代弁する記事を載せることのある在日本朝鮮人総連合会の機関紙『朝鮮新報』は、「非核化論議の本格化、前提は米国による信頼回復」と題する記事で上のように求めた。同紙は、トランプ大統領に向けて「今に至るまで敵視政策の撤回に背を向け、圧迫と懐柔・欺瞞によって朝鮮の譲歩を引き出せるとの誤った判断をする閣僚、官僚の提言にはこれ以上耳を傾けるべきでない」と主張した。朝米協議の膠着状態を解くには、トランプ大統領が自らの判断で韓米合同軍事演習の中止などを宣言すべきという要求が込められている。

 同紙は「朝米協議に臨む朝鮮の立場は一貫している」とし、「米国が朝鮮の懸念を払拭する用意を行動で示さない限り、朝鮮だけが一方的に動くことは絶対にないということだ」と伝えた。ストックホルム実務協議直後に北朝鮮のキム・ミョンギル首席代表が「米国が誠意を持って応えれば、次の段階の非核化措置に向けた本格的な議論に入ることができる」と述べた「声明」の再確認だ。

 同紙は「米国の『創意的なアイデア』について、一部のマスコミは『非核化の定義に関する合意』『寧辺核施設の廃棄プラスアルファ』などの朝鮮の非核化措置によって、連絡事務所の開設、繊維と石炭の輸出制裁の猶予などの相応措置を取るものとの観測を出している」と指摘し、これを「『まず核放棄、次に補償』という主張の変種に過ぎない」と一蹴した。北朝鮮は米国の「(非核化の最終目標が盛り込まれた)包括的合意、段階的履行」アプローチを受け入れず、「段階的合意・履行」という基調を固守するという主張だ。

 国連駐在北朝鮮代表部のキム・ソン大使は7日、北朝鮮の潜水艦弾道ミサイル(SLBM)の発射に対応したイギリス・フランス・ドイツの国連安全保障理事会(安保理)会議召集要求を非難する記者会見を開き「決して座視しない」、「我々が未来に何をするか注意深く見守ってほしい」と主張した。ただし「それがまた別のミサイル発射を意味するわけではない」と付け加えた。

 外交部のイ・ドフン朝鮮半島平和交渉本部長も7日(現地時間)ワシントンに到着し、「米国務省のスティーブン・ビーガン北朝鮮政策特別代表と会って、対話の勢いを維持しつつ、実質的な成果を上げる具体的な案について話すつもりだ」と明らかにした。

イ・ジェフン先任記者、ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/912455.html韓国語原文入力: 2019-10-08 16:56
訳D.K

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