スウェーデン・ストックホルムで開かれた朝米実務交渉を終えて、帰国の途についたキム・ミョンギル北朝鮮外務省巡回大使は7日午前、経由地の北京で記者たちと会い「今後の会談は米国にかかっている」と話した。彼は、米国の態度変化を改めて促しながらも、早い時期に後続交渉がなされる可能性に対しては懐疑的な反応を見せた。
前日ストックホルムを出発しロシアのモスクワを経由して、この日午前に北京に到着したキム大使は、米国が提案した「2週間後の会談」再開問題と関連して「米国が(6月末の)板門店会合以後、新しい計算法をほとんど何も作れなかったのに、2週間以内に作り出せるだろうか」と反問した。また「米国の準備がきちんとできていなければ、どれほどひどいことになるか、誰にもわからない」として「(後続)会談が進行されるか否かは、米国側に聞いて欲しい」と付け加えた。これに先立って朝米は、スウェーデンのストックホルムで4日の予備接触に続き、5日には一日かけて実務交渉を行ったが、何の進展も成し遂げられなかった。これについてキム大使は声明を出し、「今回の交渉が何の結果も導き出せずに決裂したのは、全面的に米国が旧態依然の立場と態度を捨てられなかったことにある」と主張した。
一方、米国務省のモーガン・オルタガス報道官は、キム大使の声明に対して「米国は創意的な提案を持っていった。北朝鮮代表団が出した論評は、8時間半にわたってなされた議論の内容や精神を反映していない」と反論した。また、スウェーデン側は2週間以内に朝米実務交渉を同じ場所で再開しようと提案し、米国はこれを受諾し北朝鮮側にも受諾するよう提案したとも明らかにした。
これと関連して北朝鮮外務省の報道官は6日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、「米国が今回の交渉で両側が二週間後に会う意向があるという事実無根の話を言いふらしているが、板門店首脳対面(首脳会談)から99日が過ぎた今日まで、何も考案できなかった彼らが、二週間という時間内に私たちの期待と世界の関心に応えられる代案を持ってくることはありえない」と主張した。
北朝鮮外務省の報道官はさらに、「米国が私たちの国家の安全を威嚇して、私たち人民の生存権と発展権を阻害する敵対視政策を完全かつ復元不能に撤回するための実際的な措置を取るまでは、今回のような疎ましい交渉をするつもりはない」として「私たちが問題解決の方法を米国側に明確に提示しただけに、今後の朝米対話の運命は米国の態度にかかっていて、その期限は今年末まで」と付け加えた。